生命の息吹/Breath of Life

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/04/03

生命の息吹/Breath of Life

生命の息吹/Breath of Life

生命の息吹/Breath of Life

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息吹というものは生命あるものが吐き出したもの...まあマジックの世界ではそうとも限らないけども。ただ息を吐くという事、それだけのことに、生命を感じる。素敵な話ではないか。生きるとは、息をすること。なんかヨガとか空気清浄器の謳い文句のようになってしまったが、今日も1枚についてつづろう。《生命の息吹》だ。

 

カードとしては《ゾンビ化》である。4マナで自身の墓地にあるクリーチャーカードを戦場に出すことが出来る。シンプル極まりない効果だが、強力であることは昨今のこの手の呪文の弱体化と比べれば一目瞭然。これは『アルファ』の時点で既に登場していた《蘇生》よりシンボルが少なくなっている分、上位互換と言える。

 

このようなカードが『ポータル』で登場しているのも面白い。前述の《ゾンビ化》の登場はずっと先である。なのに、《ゾンビ化》に比べれば認知度はダンチの差である。何故なのか。

 

《ゾンビ化》は黒かった。これに尽きるのではないだろうか。黒は元々墓地を有効活用する色である。《納墓》のような、そのお膳立てをする呪文も数多く揃っており、《ゾンビ化》はそのパワーをフルに活かして「リアニメイト」デッキで暴れ回った。

 

これに比べて白は、自ら能動的に墓地を肥やしていくというアクションが決して得意ではない。他の色の手助けを借りる必要が大いにある。ここで黒と組ませる、となるとなんかもう本末転倒である。

 

一応は、青に支えて貰ってこのカードを活かすというデッキは存在した。「青白レイヤ」だ。《マーフォークの物あさり》などで墓地を肥やして、《黎明をもたらす者レイヤ》を《生命の息吹》で釣り上げる。青白というカラーで墓地を中心とした、非常に珍しいデッキだった。

 

ただ、活躍したかと言えば...そういうわけでもなかった。「ファイヤーズ」に対しては効果的なプランを構えていたりしたのだが、それが功を奏して大きな結果を残す、とまでは至らなかった。

 

それからまた時代が流れて、トリコロール(ジェスカイと言った方が良いか)カラーのリアニメイト系デッキである「昇竜拳」が誕生。釣竿は『時のらせん』で帰ってきた《蘇生》。その頃このカードは、『第7版』を最後に静かに眠っていた...。

 

当時の基本セットに収録されていれば、もっと陽の目を浴びて《ゾンビ化》を超える活躍を見せたのかもしれない。

 

ルビがふられていないが「生命」の読みは「いのち」。後の《生命散らしのゾンビ》にも見られる読み方だ。『ポータル』『ポータル・セカンドエイジ』ではコモンだったというから驚きである。


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