text by Ishida Hiroshi
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この前ラーメン屋に行ったんですよ、「鳥白湯ラーメン」食べたくて。 そしたら限定メニューで「黒湯ラーメン」ってのがあるじゃないですか! そんなの「白より黒でしょ!」 って頼んだらめっちゃ普通の醤油ラーメンでした...... だが黒は後悔しない!俺は黒に染まったのだ!!
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というわけで今回も「レガシーでの黒」について語っていきます。 今回は少し趣向を変えて、レガシーならではの「渋い」カードたちを紹介します。 この「黒に染まりゃいいんだよ!」の企画の生みの親である岩SHOWさんも「渋い」カードやデッキが大好きとの事で、今回はそういった世界を皆さんに楽しんで頂ければと思います。
レガシーには大量のカードプールがあります。それでもメジャーなデッキで使われるカードは決まりきっているものですが、他にも使えるカードはたくさんあるのです。 決して主役ではないし、メジャーでもないけれど、使えないわけじゃない......いやむしろ、メジャーなカードよりも更に尖った、独特な魅力のあるカードはたくさんあります。 さらにはメジャーではないからこそ、こういったカードを使えば相手の隙をつく事も出来るかもしれません。 さらにはさらには、「誰も使っていないようなカードを使いこなしている俺スゲエ!」感も醸し出せます!
せっかく、ほぼすべてのカードが使えるレガシーなのです。 決まりきったカードばかり使っているのは勿体無い! 今回は冥府の深淵より、マイナーだけど一芸に秀でた「渋い」カードたちを、筆者の独断と偏見で選んでご紹介していきます。
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・《Chains of Mephistopheles》 プレイヤーが各ターンの自分のドロー・ステップに自分が引く最初のカードを除いて、そのプレイヤーがカードを引く場合、代わりにそのプレイヤーはカードを1枚捨てる。これによりカードを捨てた場合、そのプレイヤーはカードを1枚引く。これによりカードを捨てない場合、そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを1枚、自分の墓地に置く。
日本語にするとしたら「メフィストフェレスの鎖」でしょうか。 メフィストフェレスとはドイツの伝説に登場する悪魔の名前で、ゲーテの「ファウスト」が有名です。つまりこのカードは、誘惑の悪魔が魔法使いの魂を捕縛するのに用いる鎖を意味しているのでしょう。
非常にテキストが長く、また複雑なのですが、簡単に言ってしまえばドローフェイズでの通常ドロー以外のドロー行為、つまりドロースペルや能力による追加ドローを咎める能力を持っています。 具体的には、手札がある状態での追加ドローは「手札を一枚捨ててからのドロー」に変わります。
手札がない状態で追加ドローすると「ライブラリーの一番上を墓地に置き、ドローできない」となります。
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例えばこれが貼ってある状態で《渦まく知識》を使うと「ドローフェイズでの最初のドローではない3ドロー」が置換され『「手札を1枚捨ててから1枚引く」を3回繰り返した後、手札を2枚戻す』というディスアド呪文になります(ハンドが《渦まく知識》だけでプレイした場合は、山札を3枚墓地に落とすだけになります)。
要はドロー呪文への対策カードで、《渦まく知識》や《思案》、《ギタクシア派の調査》などをメインに使っている相手には効果覿面となります。
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ただし、ドローではなく手札に加えるカードには反応しませんので、《時を越えた探索》や《闇の腹心》相手には無力です。
基本的には軽量ドロー呪文の連打でカードを探しに行くコンボデッキ対策としてサイドに取られるカードで、これが通ってしまうとドロー呪文を打ってもまったく手札が増えなくなりますので、相当に相手のプレイングを抑制できます。 また各種手札破壊との相性も抜群で、相手の手札が0枚の場合は完全にドロー自体を行わせない事になるので、トップデッキからの手札補充に怯える必要がなくなります(《時を越えた探索》!お前だけは別だよ!)
また、こまめなドロー呪文連打だけでなく、一気に大量ドローをする相手にも有効なカードです。《垣間見る自然》や《威厳の魔力》、《グリセルブランド》や《時のらせん》などなど、1枚でゲームを大きく揺るがしてしまう大量ドローカードに対しても強力に作用します。
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もちろん、《精神を刻む者、ジェイス》に対しても効果覿面です。
レガシー環境では様々なドローカードが跋扈していますので、この鎖の影響力はかなりのものです。 自分にも影響が出てしまうので、自分からドロー呪文を連打する青いデッキでは採用できませんが、それらの入っていない「ジャンド」や「POX」などのサイドボードで活躍しているのが散見できます。
他にも、相手に無理やり追加ドローをさせることで、自分から積極的にこのカードの能力を使っていく使用法も考えられます。 《ボガーダンの金床》や《闇取引》といった、これまた渋いカードたちとの相性は抜群です。
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こういった意地悪なカードでロックデッキを組んでみるのも、名前通りに悪魔的で面白いのではないでしょうか?
まぁ最大の欠点は、お値段が高すぎて気軽に入手できないところなんですが! (編:『レジェンド』のレアで再録禁止カード)
・《Nether Void》 プレイヤー1人が呪文を唱えるたび、そのプレイヤーが(3)を支払わないかぎり、それを打ち消す。
「冥界の狭間」とでも訳すべきでしょうか。今はなきワールド・エンチャントのタイプを持つカードです。 その効果は非常に大きく、全ての呪文に《マナ漏出》が自動でかかります。こうなってしまうと殆どのカードはまともにプレイすることすら出来ず、強烈なロック効果を持っています。状況によっては、すべての土地を破壊されるよりもいっそう強烈な影響となるでしょう(《ハルマゲドン》撃たれても土地と1マナ呪文をトップすればどうにかなりますが、これはそうはいかない)。 簡単にいえば手札からの干渉をシャットアウトし、盤面を固定してしまうカードです。 自分にも影響が出ますが、盤面で勝っていれば問題ありません。
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また土地のプレイには影響はないので、これを貼ってから「ミシュラランド」で殴り倒すのは有効な組み合わせです。 「POX」系デッキでの強烈なロック手段として採用されている事があります。 先に場を作ってからフタをする......要は《ハルマゲドン》や《行き詰まり》に似た役割を持つカードなので、それら同様に素早く場を作って殴り倒すデッキにも向いています。《霊気の薬瓶》との相性も抜群です。 また、打ち消されない呪文なら関係ありませんので、《魂の洞窟》と一緒に部族デッキで使うのも面白いでしょう。
貼られてしまうと、結構どうしようもない状況になってしまうカードです。なにせこれ自体を破壊しようとしても、その呪文自体も打ち消されてしまいますからね。 これもかなりの高額カードですが(編:同じく『レジェンド』のレアで再録禁止)、黒使い的には垂涎の一枚です。
・《The Abyss》 各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーが選んだ自分がコントロールするアーティファクトでないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。
カード名は「深淵」を意味します。 継続的にクリーチャーを除去し続ける強力なワールド・エンチャントで、クリーチャーデッキに対しては抜群の制圧力を発揮します。 効果が「対象を取る」「破壊」である点がポイントで、呪禁やプロテクション(黒)、破壊不能を持つクリーチャーはその影響を受けません。
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また、アーティファクト・クリーチャーはもともと対象にならないので、そういったカードを使うことで自分はクリーチャーを残しつつ相手にだけ被害を与えることも出来ます。 もちろん、もともとクリーチャーの入っていないデッキなら何の被害もありません。
その特性を活かした「テゼレッター/Tezzerator」デッキなどで採用が見られます。 何の対処もできないと、クリーチャーデッキはこれ1枚でお手上げになってしまうこともあり、ハメ性能の高いイヤらしいカードです。 最近では許されない、昔のMTGらしいロック要素の高いカードと言えるでしょう。 毎ターン深淵へとクリーチャーを飲み込んでいくイメージもカッコイイです。 (編:例によって、『レジェンド』レアの再録禁止)
・《Word of Command》 「命令の言葉」。 カード名は青みたいなイメージですが、実際コントロール奪取する呪文なのでその印象は間違っていません。 ただしこの呪文でコントロールを奪うのはクリーチャーではなくプレイヤーそのもの! あの《精神隷属器》の元となったカードです。黒の魔力は対戦相手さえ操ってしまうのです!
とは言え、実際の機能としては、簡単にいえば相手のハンドを見てそこからスペル1枚をプレイさせる、というものです。流石に2マナの呪文ですから、《精神隷属器》ほどダイナミックな支配力はありません。 上手く決まれば大きくアドバンテージを取れる可能性がありますが、プレイ可能なカードが無かったら何も起きないという、対戦相手に大きく依存し当たり外れが大きいスペルです。特に対応でインスタント呪文を打たれてマナを消費されると何もできなくなってしまうのが使いづらいところです。
同じ2マナだったら《hymn to Tourach》のほうが確実にハンドアドを取れますが、これはこれで面白い状況が起き得るカードです。自身の《剣を鍬に》で《タルモゴイフ》を除去させる、とか。 またイラストが独特でとても印象深いカードでもあります。
・《Dystopia》 累加アップキープ ― 1点のライフを支払う。(あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。) 各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは緑か白のパーマネントを1つ生け贄に捧げる。
日本語に訳すなら「絶望郷」といったところでしょうか。Utopia(楽園)の反対の意味合いです。 白と緑に対する大雑把、かつ強力な対策カードで、じわりじわりと場のパーマネントを消滅させていきます。 対象を選ばない生贄除去なのは、利点でもあり弱点でもあります。かつてはプロテクション(黒)を持つカードでも除去れる点が重宝されていました。 効果が出始めるのが遅く、維持費も馬鹿になりませんが(このライフを加速度的に失っていく痛み......黒の生きている証拠だよ!)、場にあるかぎり相手は次々にアドバンテージを失っていくことになります。 相手のパーマネントが全滅した後でもライフを払って維持し続け、後続をシャットアウトする選択肢もあります。
例えば「エルフ」デッキ相手には《仕組まれた疫病》や《非業の死》、白いクリーチャーデッキには《虐殺》など、それぞれピンポイントな対策カードならより使いやすいものがありますが、これはどちらにも対処できる汎用性が魅力です。
また、このカードは限定的ながら貴重な、黒なのにエンチャントに対処できるカードという点も忘れてはいけません。 例えば「エンチャントレス」は緑をメインに組まれることが多いので非常に有効ですし、手札破壊の天敵である《神聖の力線》にも対抗することが出来ます。 『アライアンス』での登場当時は《黒の防御円》などの致命的な対処できるカードとして重宝されていました。
かつてのスタンダードではよく使われていた名カードで、なんとも黒らしい魅力を持ったカードです。 今まで紹介したカードの中ではお値段もリーズナブル。黒を使うならサイドボードに1枚、どうでしょう?
・《Sinkhole》 土地1つを対象とし、それを破壊する。
「地盤沈下」「陥没」といった意味で、イラストを見れば一目瞭然です。 土地を地盤沈下させて破壊してしまうわけですが、やはりその魅力は2マナという軽さ。 代表的な土地破壊の色である赤の《石の雨》系統よりも更に軽いわけです。土地破壊も黒がナンバーワンという事ですね! このカードもかつては広く使われていたカードで、レガシーを代表する黒いカードの1つでした。《もみ消し》と《Sinkhole》で土地をハメていく「チームアメリカ」と言うデッキは、一昔前のレガシーの代表的デッキの一つです。
最近あまり見られなくなったのは、僅かな土地でも十分に動く高速テンポデッキおよび高速コンボデッキの台頭と、土地を割られてもなお動ける《死儀礼のシャーマン》の影響でしょう。黒を殺すのもまた黒だったわけです......。
それはともかく、このカードの強みは基本土地を破壊できるところでしょう。《不毛の大地》ケアで出した基本土地も、《Sinkhole》の前では無力です。 徹底的に土地を破壊し尽くすデッキでは今でも採用が見られ、「POX」デッキでは主力を担っています。
・《Hellfire》 すべての黒でないクリーチャーを破壊する。HellfireはあなたにXに3を加えた点数のダメージを与える。Xは、これにより死亡したクリーチャーの数である。
「地獄の業火」とでも訳すべきでしょうか。 古く、かなりマイナーなカードですが効果はド派手。黒以外のクリーチャーを全滅させるというのはかなりのインパクトです。 相手だけが全滅、こちらのクリーチャーはすべて生き残るので(当然黒いクリーチャーしかいませんからね!)、ボードでは圧倒的に有利になります。 相応に重いですが5マナはなんとか支払えるコスト。「デーモンストンピィ」など、重めのクリーチャーデッキを作った際には採用してみるのも面白いと思います。 非常にロックでデーモニッシュなイラストも素晴らしく、黒使いなら1枚コレクションに持っておきたい逸品です。
・《Contagion》 あなたは、Contagionのマナ・コストを支払うのではなく、あなたは1点のライフを支払うとともにあなたの手札にある黒のカードを1枚、追放することを選んでもよい。 1体か2体のクリーチャーを対象とする。それらの上に-2/-1カウンターを2個、望むように割り振って置く。
カード名は「伝染病」を意味します。 あの《Force of Will》と同じ元祖ピッチスペルのサイクルです。 効果はなかなかのもので、最大2体のクリーチャーを弱体化あるいは除去できます。ピッチコストで支払うと手札でアド損するこのサイクルですが、これは2体を無力化できればアド損は無くなります。 小型クリーチャーを並べるデッキに対しては大きな効果を発揮します。特にレガシーではタフネス1の生物も多いのでアドをとれることも多いでしょう。 黒猫が象徴的な、不吉さ満点のイラストも魅力的です。
・《殺し》 これも黒のピッチスペルです。 黒らしくピッチコストとしてライフを要求しますが、4マナの呪文をただでキャストできるなら安いものです。ライフは1点あればいいですしね。 とにかくテンポの良さが魅力で、先手1ターン目に《目くらまし》を構えながら出してきたクリーチャーにさえ対応できます。 もちろん4ライフは軽くありませんが、採用する価値もある渋い呪文です。 ただ《死儀礼のシャーマン》を倒せないのが難点ですね......。
・《見栄え損ない》 渋い除去といえばこれ。 《稲妻》や《剣を鍬》にと比べると見劣りしますが、レガシーの生物はサイズが小さいものが多くこれでも多くの生物に対処できます。 先に上げた1マナ除去を採用できない「BUG」などで採用されていることもあり、小粒ながら堅実で使いやすい呪文と言えるでしょう。
・《惨めな食事》 これまた渋い1マナ除去です。 ですが1マナという軽さとは裏腹に、状況次第では大型クリーチャーも処分できるパワーを持っています。 場で一番パワーの低いクリーチャーを対象にしますが、相手が選ぶ生贄除去とは違いこちらに選択肢がありますので、同一のパワーを持つクリーチャーが複数体並んでいる場合は一番厄介なクリーチャーを倒せます。 確実性では《無垢の血》に劣りますが、こちらもクリーチャーを使う場合は相手だけに被害がいくこのカードのほうがいい場合も多いです。 最序盤なら何の問題もなく何でも除去れるので、中々面白い選択だと思います。
・《ファイレクシアの闘技場》 《ネクロポーテンス》の系譜に連なる、良質なドローエンジンです。 《闇の腹心》のような不確定な反動もなく、マナ・コストの大きいカードをデッキに多く入れても問題ありません。何よりエンチャントなので除去されにくいのが魅力です。 やはり3マナという重さが嫌われてか、あまり採用されているケースはありませんがカードパワー自体はなかなか強力です。 昔はよく使われていた名カードで、自分も愛用していました。ビートでもコントロールでも使いやすいので、今でも使えるレベルだと思います。
・《汚染》 維持費も効果も強烈なマナ・ロックカードです。 デッキによっては、これ1枚で完全に動きを封じられてしまうこともあります。 維持コストが重いですが、前回の記事で取り上げたような何度も蘇生する黒クリーチャーを使ったり、《苦花》などのトークン生成を使えば問題ないでしょう。
ビートダウンデッキなら長期間維持する必要はなく、維持している間に殴り倒してしまえば問題ありません。 弱点は土地以外のマナソースを使っている相手には効果が薄いことで、これまた《死儀礼のシャーマン》に弱いです。 もちろん黒同系にも効果は薄いですし、無色マナのみでも動ける「MUD」や「親和」にはそもそも意味がありません。 しかしハマった時の効果は中々のものなので、「ゾンビ」デッキなど、有効に利用できるデッキなら使ってみるのも面白いと思います。
・《Infernal Darkness》 累加アップキープ ― (黒),1点のライフを支払う。(あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。) 土地がマナを引き出す目的でタップされた場合、それは他のいかなるタイプのマナの代わりに(黒)を生み出す。
「冥府の暗黒」という意味合いですが、もうなんていうかただただ悪くてカッコイイ単語を並べてみました!な厨二病感がたまりませんね。 効果は《汚染》とほぼ同じような感じですが、維持コストとプレイコストに違いがあります。こちらも強烈なロック効果を持っているので、使いこなせるデッキがあれば強いと思います。 基本的にはボードを展開していって、これでフタをして、相手が動けないうちに殴り倒すようなデッキが良いでしょうか? カード名やイメージからも、「デーモンストンピィ」系に似合いそうなカードです。、
・《女王への懇願》 黒の「教示者」系カード(サーチ)はあまりにも強力すぎるため、その殆どがレガシーでは禁止カードに指定されています。 残されているのは重く使いづらいものや、「ANT」系デッキ御用達となる《冥府の教示者》ぐらいなものです。 その中でこの《女王への懇願》は3マナという許容範囲内のコストを持ち、条件も緩くかなり広範囲のカードをサーチできるのでバランスが良いカードです。 黒単色やそれに準じるコンボデッキでのサーチカードとして採用が見受けられます。
・《無駄省き》 発表当時にはかなり話題になりましたが、実際には使いづらさが目立ち結局使われなかったカードです。 やはりそれ単体では何もしないカードというのが厳しく、手札破壊はできるだけ序盤のターンでプレイしたいのでこれを設置している隙がない、などと噛み合わない部分が多いです。 自分もレガシーでデッキを作ってみたのですが、やはり使いづらかったです。
ですが《暗黒の儀式》からドブンした時の動きは面白く、相手のハンドを減らしながらアドを稼げます。またマナが出る場合の挙動も面白く、手札破壊を連打して一気にゲームを決めてしまうこともありました。 他にも《セファリッドの円形闘技場》や《燃え立つ調査》などの、引かせてから捨てさせるカードとのシナジーも面白いです。 使いこなすのは難しい......というか未だに世界中のMTGプレイヤーの誰一人も使いこなしていないカードです(有力なレシピが登場していないので)。 デッキビルダーを目指すなら、敢えて挑戦してみるのも面白いのでは!?(悪魔的丸投げ)
・絶望の荒野 黒い《硫黄の渦》......というか、《硫黄の渦》よりこっちのほうが出たのは先です。 《硫黄の渦》同様にライフゲインを封じる効果があり、ライフロスの速度がゆっくりですが、こちらはダメージではなくライフを失うなので身を守るのは容易ではありません。 更には割られてもライフルーズを食らわせるという渋い効果もついています。 《硫黄の渦》同様に、ライフゲインを嫌う高速デッキで使うのがいいでしょう。自分は赤黒のバーンデッキのサイドボードに入れていました。 なんで《硫黄の渦》じゃないのかって?それはこのカードが黒いからさ......。
・《暴君の選択》 『コンスピラシー』に収録された"議決"カードです。 二人対戦となるレガシーでは、確実に「拷問」の効果、つまり4ライフルーズを使うことが出来ます。 2マナで4点という効率は《ボロスの魔除け》に並びますし、ライフルーズであったり対象を取っていなかったりとこちらのほうが優れている部分もあります。 黒い《溶岩の撃ち込み》こと《夜の衝突》と一緒に、黒いバーンデッキを組んでみるのも面白いでしょう。
・《地獄界の夢》 これも《Chains~》同様にドローを戒めるカードですが、より直接的に、ライフをすり減らしていきます。 相手がドロー呪文を使っていなかったとしても通常ドロー分で1点ずつ削れますが、追加ドローすればさらに高速でライフを攻めていきます。 設置が3マナとやや重いのが難点なのですが、ライフを狙っていくデッキで早期に設置できればかなりの効果が見込めます。
・《金切り声の苦悶》 《拷問台》の系譜に連なる、ハンドの少ない相手を戒めるカードです。 このカードはクロックがかなり早く、機能し始めるとすぐに相手を倒してしまえます。 アーティファクトではないので対処されづらいのも特徴でしょう。 もしくは拷問台と合わせて5枚以上採用することも出来ます。 じわじわと相手を苦しめるのが好きなドSの黒使いにオススメのカードです。
・《ヴォルラスの要塞》 土地カードですが能力起動に黒マナが必要な、伝説の土地です。 マナ基板としては最低限の力しかありませんが能力は魅力的で、強力なクリーチャーを何度も使いまわせるのは相手にとって悪夢でしょう。
かなり古いカードですが、当時と比べてクリーチャーの強さはどんどんインフレしています。CIP生物や《フェアリーの忌み者》のようなクリーチャーを回収すれば、スペルを使いまわすような動きも出来ます。 若干起動が重いですが、クリーチャーデッキでは1枚入れておくと案外役に立つ場面はあると思います。「ジャンド」で《血編み髪のエルフ》を何度も使いまわすとかワクワクしませんか? この「要塞」はエキスパンション名やパッケージイラストにもなっており、ストーリー上でも重要な土地です。イラストも素晴らしくカッコよく、『ストロングホールド』発売当時は憧れのカードの1枚でした。
・《吠え歯のうろ穴》 『ローウィン』の秘匿土地サイクルの黒版です。 条件はかなり難しいですが、《ヴェールのリリアナ》が数ターン生き残れば達成は可能です。 実際にモダンでは「グリセルシュート」で結果を残しました。 レガシーでもリアニメイトデッキなどで使えると思います。 自分も「ポックスリアニ」で試していますが、決まると楽しいです。土地を出来るだけ多く取りたいデッキなので、23枚目以降の土地としては中々悪くない感じです。
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~今週の「闇より這い出しもの」~
今回は「マイナーカード」というなかなか難しいテーマでしたが、逆に考えてみました。 そう、どんなデッキでもいいのだと! |
Sample Deck:「超高額モノブラック」 |