目覚めし深海、レクシャル/Wrexial, the Risen Deep
タグ:Card of the Day, MTGシングル, the Risen Deep, Wrexial, ワールドウェイク, 岩SHOW, 目覚めし深海、レクシャル, 統率者Card of the Day -今日の1枚- 2015/04/20
目覚めし深海、レクシャル/Wrexial, the Risen Deep
目覚めし深海、レクシャル/Wrexial, the Risen Deep
先週は「突進ウィーク」をお届けしたんだけども、見事にナヤカラー(赤白緑)で固められていた。青くて突進っぽいカードって、そもそもないしね。黒で《死体の突進》は考えたけども、それで1000文字書くテンションではなかったのでスルーした。青と黒のカードも紹介して!という声が聞こえてきそうだし、事実僕自身もその色のカードを書きたくなったのでお題を考えてみた。...アカーン!貧困な発想力では何も思い浮かばんぞ...ということで、いっそ開き直ることにした。「ダークブルー・ウィーク」だ。今週は、青黒のマルチカラーのカードのみを紹介する一週間だ。これぐらいの偏り、許されるよね?マジックでも「至高の組み合わせ」としての地位を確保してるし...《Underground Sea》の値段が全ての証明。
先頭バッターからして青と黒らしくない、ファッティ(大型クリーチャー)を紹介するのもどうかとは思うが、気分がそうだったんだからしょうがない。《目覚めし深海、レクシャル》のお出ましだ。青の方が濃い6マナで5/8という、他に類を見ないボディ。調べたところ、レクシャルを含めてたったの2種類しか存在しないレアなサイズであった。いくらお尻が大きいとは言え、このレクシャルは防御用のカードでは微塵もない。島渡り&沼渡り、自身が有する色に対する強烈な回避能力を有しているのだ。こうなるとパワーとタフネスを逆にしてほしかったところだが、召喚酔い中は地上をガッチリ受け止め、酔いが解けたら一転構成レクシャルパンチ、と考えれば悪くない。というか青と黒でパワー8は駄目だわな。
レクシャルの攻撃は、さらにアドバンテージすらもたらす。触手の塊である左腕でド突いたプレイヤーの墓地から、インスタントかソーサリーを掘り起しそれをマナを払わずに唱えることが出来るのだ。リミテッドなんかでは序盤に用いた除去をそっくりいただくことで、攻勢をかけながら相手の反撃の芽を摘む、攻防一体の能力を持ち合わせている。構築で考えると...やはり少々重いうえに除去耐性が皆無なのがなんとも言えないが(火力で落ちることはまずないだろうが)、ドロースペルなんかをペロリといけちゃったりすると勝負アリ。そう考えると、統率者戦では大いに活躍してくれるのかも知れない。3人のうち、全員が除去を持っているわけではない。握っていない者は、なかなかソーサリーとインスタントを使い辛くなってしまうことだろう。あるいは、政治的駆け引きの材料となるかも。「俺を殴れ!俺の墓地の《剣を鍬に》でアイツのジェネラル刈ってくれ!」なんて展開、熱いね。『統率者』に収録されているのも納得だ。
カードではわかりにくいが、完全な人型ではなく下半身はイカタコなルックス。大きなイラストで見ればよくわかるだろう。人のシルエットを持つイカタコ触手怪物、ということでクトゥルフ神話っぽさを覚えた人も少なからずいたことだろう。まさか、これが次期セット『エルドラージ覚醒』の「マジック的クトゥルフ・ワールド」への布石だったとはなぁ...「セクシャル」と語感がほぼ一緒の名前を公式にいじられたりと、影は薄いが存在感はある。