『Prepare for FNM』 6/19~7/2号

タグ:

2015.07.02

こんにちは!
先週は事情によりお休みしていました。その分、今回はボリューム大目でお送りしたいと思います!
さっそく、ここ最近のマジック事情を復習していきましょう!

まず、各地のグランプリの結果から
6/21 グランプリ・プロビデンス(スタンダード)を制したのは、「赤緑信心」のSky Mason選手!
http//magic.wizards.com/en/events/coverage/gppro15

 
Sky Mason
Grand Prix PROVIDENCE, 1st Place
24land
1《精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragon》
1《山/Mountain》
11《森/Forest》
4《奔放の神殿/Temple of Abandon》
4《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
3《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》
32creature
4《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
3《森の女人像/Sylvan Caryatid》
4《爪鳴らしの神秘家/Rattleclaw Mystic》
4《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
3《世界を喰らう者、ポルクラノス/Polukranos, World Eater》
4《囁きの森の精霊/Whisperwood Elemental》
3《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》
3《女王スズメバチ/Hornet Queen》
4《起源のハイドラ/Genesis Hydra》4spell 
2《歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler》
1《世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwaker》
1《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
15Sideboard
1《歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler》
2《世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwaker》
2《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
2《垂直落下/Plummet》
2《スズメバチの巣/Hornet Nest》
2《大地の断裂/Seismic Rupture》
2《ナイレアの信奉者/Nylea's Disciple》
2《高木の巨人/Arbor Colossus》

前回、「《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》のエスパードラゴンが復活の兆しかも!」と書いたのですが...この予想は完全に裏切られました。
TOP8一面、緑、緑、緑!
内訳は、

 


「赤緑信心」2名

 


「アブザン」2名

 


「バント大変異」1名

 


「シディシウィップ」1名

 


「赤緑ドラゴン」と「5色ドラゴン」が各1名

以上のように多種多様なデッキがひしめいています(その実、緑に支配されていますが...)。
そんな中での、優勝デッキは、プレインズウォーカーが多めの「赤緑信心」でした。サイドボードを含めるとなんと9枚ものプレインズウォーカーが!
その上で《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》《棲み家の防御者/Den Protector》を不採用にしているのが、面白いですね。


6/21 グランプリコペンハーゲン(モダン)を制したのは、マーフォークデッキのPrzemek Knocinski選手!

http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpcop15
Przemek Knocinski
Grand Prix COPENHAGEN, 1st Place
22land
4《幽霊街/Ghost Quarter》
4《変わり谷/Mutavault》
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《ワンダーワインの分岐点/Wanderwine Hub》
4《金属海の沿岸/Seachrome Coast》
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
3《島/Island》
24creature
2《呪文滑り/Spellskite》
4《アトランティスの王/Lord of Atlantis》
4《銀エラの達人/Silvergill Adept》
4《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》
4《コーシのペテン師/Cosi's Trickster》
4《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》
2《波使い/Master of Waves》14spell 
4《流刑への道/Path to Exile》
2《統一された意思/Unified Will》
4《広がりゆく海/Spreading Seas》
4《霊気の薬瓶/AEther Vial》
15Sideboard
2《呪文滑り/Spellskite》
4《石のような静寂/Stony Silence》
1《冬眠/Hibernation》
2《安らかなる眠り/Rest in Peace》
2《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage》
4《白鳥の歌/Swan Song》


モダンのGP第2弾、コペンハーゲンを制したのは、マーフォークでした。
3種類のロード--《アトランティスの王/Lord of Atlantis》《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》--によって、サイズが大きくなったマーフォークの群れが対戦相手を蹂躙します。

4枚採用されている《広がりゆく海/Spreading Seas》は万能なカードです。
《広がりゆく海/Spreading Seas》を対戦相手の土地に張ってしまえば、

 
 色事故&島渡りを活かす!


《アトランティスの王/Lord of Atlantis》と《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》が島渡りの能力を与え、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》にブロックされることなく、対戦相手を攻撃できるでしょう。
それ以外にも、
相手の色マナ事故を引き起こしたり(例え色生み出せるギルドランドでも、青マナしか出せなくなります)、
トロンはそろいにくくなり(それ自身が複数マナを出せなくなるのは勿論、「ウルザの」「塔」といったサブタイプがなくなることでそれらが揃わないよう妨害します)、
カードを1枚引けますし、《波使い/Master of Waves》の信心を稼ぐこともできます。

他にも《コーシのペテン師/Cosi's Trickster》や《統一された意思/Unified Will》のようにあまり最近聞かなかったカードが使用されています。

 


そして、一番注目なのは《呪文滑り/Spellskite》がメインボードに入っていることでした。

《呪文滑り/Spellskite》はジャンドの《コラガンの命令/Kolaghan's Command》や
双子デッキの《欠片の双子/Splinter Twin》に対して、非常に効果的なカードです。

 


《コラガンの命令/Kolaghan's Command》には対象が2個ありますが、
《呪文滑り/Spellskite》の能力は1つの呪文や能力の1つの"対象"を変更していますので、
どの効果(モード)の対象を変更するのか、能力の解決時に選択する必要があります。

例えば
・アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。(対象は《霊気の薬瓶/AEther Vial》
・クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。コラガンの命令はそれに2点のダメージを与える。
(対象は《アトランティスの王/Lord of Atlantis》)
という場合は、《呪文滑り/Spellskite》は、どちらも変更することができます。(アーティファクトですし、クリーチャーですね!)
また、両方の対象を変更したい場合は、2回能力を起動すれば両方とも《呪文滑り/Spellskite》に変更することができます。

双子デッキでは、《欠片の双子/Splinter Twin》はオーラなので、対象が必要です。
さらに、タフネス4のこのカードを処理する手段がメインボードには少ないため、対処しにくいです。

メインにこれを仕込んだのは、すばらしいアプローチだと思います(伏線)。

6/27 GPブレノスアイレス(スタンダード)を制したのは、アブザンコントロールを操るPascal Maynard選手!
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpbue15
Przemek Pascal Maynard
Grand Prix BUENOS AIRES, 1st Place
24land
4《砂草原の城塞/Sandsteppe Citadel》
4《疾病の神殿/Temple of Malady》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
3《静寂の神殿/Temple of Silence》
2《森/Forest》
2《平地/Plains》
1《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
19creature
4《棲み家の防御者/Den Protector》
4《包囲サイ/Siege Rhino》
4《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
4《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》
3《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》17spell 
3《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's Champion》
4《思考囲い/Thoughtseize》
1《命運の核心/Crux of Fate》
1《対立の終結/End Hostilities》
4《アブザンの魔除け/Abzan Charm》
3《英雄の破滅/Hero's Downfall》
1《究極の価格/Ultimate Price》
15Sideboard
1《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》
2《究極の価格/Ultimate Price》
1《対立の終結/End Hostilities》
2《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
2《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
2《風番いのロック/Wingmate Roc》
1《胆汁病/Bile Blight》
1《英雄の導師、アジャニ/Ajani, Mentor of Heroes》
1《ドロモカの命令/Dromoka's Command》
1《強迫/Duress》
1《自傷疵/Self-Inflicted Wound》

上海を制した、市川ユウキプロのアブザンコントロールよりも除去が増えています。サイドボードも比較してみると面白いですね。
上位には、「緑信心」1名、リュウジの愛する「マルドゥドラゴン」が2名、「エスパードラゴン」1名、「アブザンアグロ」が2名、「アブザンコントロール」が2名でした。
優勝したPascal Maynard選手ですが、皆さんこのお名前に見覚えはありませんか?このコーナーでも何度か取り上げたのですが...
そう、あのGPラスベガス決勝ドラフトで《タルモゴイフ》Foilをピックした、あのPascal選手です!約180万円で落札された
タルモによって得た資金で、本来諦めていたと言われている今シーズンのGP出場が叶ったようで、しかも優勝!あのピックが、更なる伝説を生み出しましたね...。

6/28 グランプリシンガポール(モダン)を制したのは、親和デッキを操る人見将亮選手!
また、TOP8には、ジャンドを操る川崎選手、双子を操る高橋選手と日本人プレイヤーが大活躍でした!

http//coverage.mtg-jp.com/gpsin15/


 
人見将亮
Grand Prix SINGAPORE, 1st Place
16land
1《山/Mountain》
4《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
4《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
3《空僻地/Glimmervoid》
27creature
4《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》
2《メムナイト/Memnite》
4《信号の邪魔者/Signal Pest》
4《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
4《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
3《鋼の監視者/Steel Overseer》
2《呪文滑り/Spellskite》
4《刻まれた勇者/Etched Champion》17spell 
4《オパールのモックス/Mox Opal》
1《溶接の壺/Welding Jar》
4《感電破/Galvanic Blast》
4《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》
4《頭蓋囲い/Cranial Plating》
15Sideboard
2《呪文貫き/Spell Pierce》
2《思考囲い/Thoughtseize》
1《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
1《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
3《古えの遺恨/Ancient Grudge》
2《鞭打ち炎/Whipflare》
1《倦怠の宝珠/Torpor Orb》
2《血染めの月/Blood Moon》
1《四肢切断/Dismember》


ここでも《呪文滑り/Spellskite》が2枚、メインから採用されています。「《欠片の双子》デッキ」を操る高橋プロ(TOP8)との対戦でも活躍していました。

決勝は親和同型の対戦でしたが、両者のデッキは構成が異なっています。
また、TOP32までにも親和デッキは多く勝ち上がっています。19位に入賞したBIGMAGICライター、森安君のデッキも親和でしたね。
いろいろな型があり比べてみると面白いと思います。
結果を残された皆さんはおめでとうございます!そして、多く参加していた日本人プレイヤーの皆さん、お疲れ様でした!

6/27 プロツアーミルウォーキー地域予選が、イエローサブマリン京都店で開催!
http://mtg-jp.com/publicity/0015255/#
https://dig.cards/columns/RPTQkyoto

参加者は全部で123名と、権利獲得者が倍に増加する参加者129名の壁には惜しくも届きませんでした。
その中で、スイス8回戦+シングルエリミネーション1回戦を勝ち抜き、権利を獲得したのは次の4名のプレイヤー!
中島 一、阿南和能、檜垣元秀、ササキツトム(敬称略)
皆さんおめでとうございます!
プロツアー「戦乱のゼンディカ―」でも頑張ってくださいね!

7/1 9月のFNMカードが発表!
9月は《オジュタイの語り部/Orator of Ojutai》になります!


また、7月になりFNMのカードが《流刑への道》に!がんばって手に入れましょう!

今週末(7月5日)はBIGMAGIC名古屋店でPPTQ(モダン)が開催されます!
来週はこちらの結果も取り上げたいと思います!

それではまた来週!

※編注:記事内の画像の一部は、以下のサイトより引用させて頂きました。
『マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト』
http://mtg-jp.com/