メインサイドともに絞り込み、プレイも仕上がった状態で臨めるプロツアー。 初日こそ5勝0敗とかっ飛ばしたものの、2日目は最後の2戦で突然の4回事故により2勝3敗。 合計7勝3敗で、イマイチだったドラフトと合わせたら9勝7敗、とても納得の行く結果ではありませんでした。 最後の2試合、相手は「赤単アグロ」と「アブザン」。相性では有利であっただけに、事故なく動ければ11勝5敗で次回のプロツアーと賞金が狙えた...そう考えると、全てが終わった後に落ち込む事しか出来ませんでした。 しかし、ものは考えようです。 今回のスタンダード10マッチ、2ターン目に《羽ばたき飛行機械》に《アーティファクトの魂込め》がエンチャント出来た回数は0回。 |
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デッキのベストムーブの1つが1度も無い上に、どうしようもない事故に見舞われて、それでも7勝3敗という事は...デッキのポテンシャルは相当高く、練習の成果も出ていたという事だと思っています。 次回(プロツアー『戦乱のゼンディカー』)の参加権利こそ、自分の都合を考えるともう得られる機会は無いかなと思いますが、その次のプロツアー(プロツアー・アトランタ)以降は積極的に権利獲得を狙い、今回のプロツアーの続きとリベンジをしたい!と思っています。 |
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3:プレイングとイン/アウト さて、今回のプロツアーで、このデッキに似たものを他にもたくさんの方(Chanel Fire BallやFace to Face Gamesの人達など)が使用していました。2日目進出率は85%、トップ8にも2名選出と勝ち組デッキでした。 もちろんリストは人によって細かい部分で違ってはいたのですが、自分が初めて公開したBMOの時のリストになんとなく似ているような気がします。 もし彼らのうち一人でもBMOの結果を参考にして作った「青赤アーティファクト」をプロツアーに持ち込んできてくれていたのなら、デッキビルダーとしてかなりうれしい事です。 ...少し本題からそれてしまいましたが、このデッキは特有の強いプレイングがいくつかあります。 今からその例を挙げますので、使用する場合にも対策する場合にも、これらのプレイを意識してみてください。 ・2ターン目に《アーティファクトの魂込め》 |
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1ターン目に何かしらのアーティファクトを置けていて、かつ2ターン目にこれが手札にある場合、積極的にこのプレイをして良いでしょう。 打点が高すぎて、これを《焙り焼き》などで適当にサポートしているだけで勝ててしまうほど。
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同じような感じで、1ターン目にアーティファクト・クリーチャーを置けて、ハサミの代わりに《幽霊火の刃》がある場合、2ターン目には装備して殴りに行っていいでしょう。 特に《水晶の番人》と《幽霊火の刃》の組み合わせは、2ターン目に揃うと極めて強力です。 ・《搭載歩行機械》から《爆片破》 |
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2ターン目にX=1で《搭載歩行機械》をキャスト、3ターン目に《搭載歩行機械》の起動型能力を起動した後に《爆片破》を撃ちます。 そうすると、1/1の飛行クリーチャーを2体出しながら5点ダメージを飛ばせます。 《爆片破》のパーマネントを失うというデメリットを、《搭載歩行機械》のパーマネントが増えるというメリットに変える事が出来る素晴らしいプレイと言えます。 対象は《クルフィックスの狩猟者》などの放っておくと厄介なクリーチャーがベストです。 もちろん対戦相手に撃ちこんでもいいのですが、その場合、後続も合わせて相手のライフを削れる算段が立っている事が前提になります。例えば、《アーティファクトの魂込め》が手札にある、《つむじ風のならず者》→《鋳造所の隊長》と繋げられる手札であるなどの場合ですね。 この2つのプレイは極めて強力で、逆に言えば対戦する際にこれらを阻止すればデッキとしての強さは少々落ちます。 使うにせよ対策するにせよ、このプレイの情報は、常に頭に置いていても損はないと思います。 サイドボードは、デッキのシナジーや動きを阻害しないように行います。 では実際に、主だったデッキに対するイン/アウトを書いていきますね。 ・緑信心系
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とにかく相手のマナブーストを妨害しながら攻めます。 2枚引くと弱い《搭載歩行機械》と、置くタイミングが限られる《鋳造所の隊長》は1枚ずつ削ります。 ・ジェスカイテンポ系
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課題はクリーチャー戦。 これを制するために、相手が《神々の憤怒》を投入してくることを想定してサイドします。 《嵐の神、ケラノス》は、タフネスが3以下ばかりのジェスカイ相手に強力な1枚。 これさえ場に出てしまえば、勝利は近いでしょう。
・青黒コントロール系
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警戒されるハサミは1枚減らし、メインムーブと言うよりは隙をつくための奇襲アイテムとします。 後は《衰滅》などの全体除去やカウンターを意識したサイドをしていきます。 サイド後はデッキが重くなるので、追加の土地として《精霊龍の墓》を入れて安定をはかります。
・アブザン大変異
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意識するのは強力なクリーチャーと《衰滅》。 《焙り焼き》や《爆片破》を引きやすくなる《飛行機械の諜報網》はとっても活躍します。
・赤単
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有利なマッチですが、油断しているとあっという間にライフが無くなります。 クリーチャーは極力倒し、常にライフを守りながら戦いましょう。
・アブザンラリー
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迂闊なアタックは敗北を招きます。 そうならないために、サイドからカウンターを4枚増やし、《先祖の結集》を許さないようにします。
・青赤アーティファクト
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理想としては相手のハサミを防ぎつつ、こちらの強い面を押し出して戦う。 いわゆるハサミゲーになるか、もしくは飛行機械の殴りあいになるかです。
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4:まとめ 今回のプロツアーでは結果を出せませんでしたが、練習方法や自分で組んだデッキに関しては相当な手ごたえを感じました。 今後もしっかり練習して、大きなトーナメントに臨んでいければと思っています。 また、マジック・オリジンにはまだまだ可能性にあふれたカードが多くあります。 特に、《ヴリンの神童、ジェイス》は思っていたよりもずっと強く、モダンなどでも使われかねないポテンシャルを秘めていると思います。 |
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いかがでしたか?今回はいつもと違い、調整の過程なども書いてみましたが、少しでも参考になれば幸いです。 最後になりますが、今後、同型が増えると予想するのであれば、メインボードの《層雲の踊り手》2枚を抜いて、4枚目の《つむじ風のならず者》と《精霊龍の墓》を入れた構成のほうがいいかもしれません。 |
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では、今回はこの辺で! ノシ |