意識混濁の胞子/Mindbender Spores

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/09/05

意識混濁の胞子/Mindbender Spores

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 見た者、使用した者にヤバいと感じさせるカードを集めた「ヤバすぎウィーク」。マジックの歴史が生み出した、ある意味傑作選のトリを飾るのは...緑の、カルト的人気を誇るこのカード。《意識混濁の胞子》とかいうマジックマッシュルーム的なヤバい響きを放つカード名、そしてイラスト...これは何だ?What's the hell? いや胞子なんだろうけど...何これ?タコみたいな生物が、横スクロールシューティングゲームの弾幕かのように一定の方向に向かって飛んで...これ、左上から右下に飛来してきているのか、はたまたその真逆で上昇していってるのか、どっちだろう。このまま留まっているとかが一番怖い。ジャングル探検中にこんな光景に出くわしたら、発狂しつつもiPhoneカメラ即起動で動画爆伸びに期待しちまう。

 

 このカード、その能力もヤバ気だ。3マナ0/1飛行・防衛という緑にあるまじきそのスペックからもその片鱗が見て取れる。クリーチャータイプはファンガス・壁。いちいちツッこんでるとキリがないので、省エネで。この空飛ぶのれんほどの手応えの壁は、それがブロックしたものの意識をそのカード名の通り、清明から混濁した状態へと引きずり込むのだ。ブロックすることで誘発する能力は、ブロックされているクリーチャーにファンガスカウンターを4つ乗せる。これはアップキープに1つずつ取り除かれていくが、これが乗っている限りそのクリーチャーはアンタップしないというもの。4ターンて長いなぁ尋常じゃない意識の持ってかれ方だ。

 

 全く戦闘能力はないが、その能力によりクリーチャーを縛り上げる疑似除去だ。寝続けるのを恐れて殴って来れなくなれば御の字だ。緑が基本的に苦手とする飛行連中に対する牽制として機能するのは良い。再生を付与したりタフネスを増大させたりそもそも破壊不能にしたり、長く使えるように工夫するのは割と簡単だが、そこまでしなくても使い捨ての4ターン拘束で十分にカード1枚分の仕事は果たしている。

 

 と、真面目に良い点を褒めてきたが、やはりタフネス1は気になるもの。ダメージの最低値で沈んでしまうので、割と簡単に突破されてしまう。トランプルに対しても無力であり、一発入れればそれでOKみたいな状況だと最も頼りないブロッカーに成り下がってしまう。趣味の1枚であることには間違いない。とにもかくにもイラストが凄い。Ian Millerはこの『ミラージュ』を代表するアーティストで、その独特な民族絵画的タッチは最高だ。その昔GP会場でこれをファイル一杯にコレクションしている人をたまたま見かけた時は、リアルで意識をもってかれそうになった思い出が。


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