銀のマイア/Silver Myr
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Silver Myr, ミラディン, ミラディンの傷跡, 岩SHOW, 銀のマイアCard of the Day -今日の1枚- 2015/09/24
銀のマイア/Silver Myr
シルバー・ウィーク。秋の行楽にはもってこいの連休が終了した。もう一度書こう、終了した。終わってしまったのだ。今日からは現実が...ってすぐ土日が来るから!大丈夫!皆で乗り切って行こう。しかしゴールデン・ウィークと対になるシルバー・ウィークとは洒落た呼び名をつけたものだ。
シルバー...銀と言えば、ファンタジー世界では作品にも寄るが金以上に頼りになる金属であることが多い。シルバーバレット、銀の弾丸は吸血鬼や狼男などの悪しき怪物に効果覿面。
銀の短剣、銀の装飾品...スプーンなんかも銀のものならば毒入りかそうでないかがわかったとか(ホンマかいな)。魔を払う、高貴な金属である銀。それで作られたアーティファクトはさぞや強力なアンチ魔物カードで...って、意外に庶民的なものが出てきたな。《銀のマイア》を紹介しよう。
2マナ1/1、タップすることで青マナを1つ生み出すマナ能力を持っている。シンプルに、それだけのアーティファクト・クリーチャーだ。これは勿論青だけでなく、5色全てに同じ能力を持ったマイアが存在するサイクルだ。
それぞれに色のイメージに近い金属で作られたものであり、青に割り当てられたのは銀。銀で出来たロボットなんてものすごく贅沢なイメージだが、マジックの世界ではそうでもない。銀といってもピッカピカに光輝くそれではなく、くすんだものというか、ブルーがかったものに見える。そもそも、このマイアってなんなのだろうか。
豆のような、鳥のような頭部が特徴的な小さな人型アーティファクト・クリーチャー。彼らは次元ミラディンの(当時の)管理人・メムナークが生み出した、彼の手足となり働くものだ。ギリシア神話で登場するミュルミドーン人が名前の元ネタ。ゼウスが息子の世話をさせるために、蟻を変身させた民族。そのスペルの頭文字3つをとり「Myr」という名前にしたのだそうだ。ちなみに、ネイティヴな発音は「ミア」らしい。
彼らの主な任務は、監視。特にこの《銀のマイア》のイラストからはその行動がよく伝わってくる。様々な地形に適応し、それぞれの地に住む者達をメムナークの代わりに見張っていたのだ。小さく、害をなさない彼らならではの任務と言える。現にフレイバーテキストを読む限りでは、ヴィダルケン達はマイアをかわいい玩具ぐらいにしか考えていなく、完全に油断しきっていることがわかる。このどこか愛嬌がある顔にも、そういう理由があるのだろう。
リミテッドではデッキの色があっていれば100%投入される・場合によっては合っていなくても。無色の2マナのマナ加速というのは非常に優秀で、使いやすいクリーチャーだ。それが"親和"や"金属術"の達成も助けるのだから、本当にえらいヤツだ。
『ミラディンの傷痕』にサイクル揃って再録。その中で、最も見た目の印象を変えたのがこの《銀のマイア》ではないだろうか。元は典型的なマイアのルックスだったのに対して、装飾品や角などを生やしてちょっと強そうになっている。主メムナークを失い、野生化した結果だろうか。あと、正面からの構図というのイメージの差異を生じさせている大きな要因だろう。愛くるしい横顔のマイアも、正面から見るとウルトラセブンの星人かなにかに見える。