デッキテク:青柳 元彦(神奈川県)&斎藤 伸夫(東京都)の「奇跡コントロール」
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デッキテク:青柳 元彦(神奈川県)&斎藤 伸夫(東京都)の「奇跡コントロール」
by Tatsuo Sekimoto
GPは金曜日から熱い。
優勝者にはChris Rahnとrk postの特別仕様のアーティストプルーフと《オラン=リーフのハイドラ》が贈られる「アーティストレガシー」には数多の強豪が集った。
そこには関東きってのレガシーの名手、青柳 元彦(神奈川県)の姿もあった。デッキは第2期レガシー神挑戦者決定戦で準優勝したときと同じく奇跡コントロール。デッキリストはBIG MAGIC OPEN vol.5にて優勝を飾った斎藤 伸夫(東京都)の奇跡コントロールをベースに青柳本人が改良を加えたもの。最近はグループ内でデッキリストをシェアし大会に参加しているそうだ。グループメンバーは晴れる屋のイベントで毎週のように優勝しその活躍を耳にした方も多いのではないだろうか?
そこまで強いリストなら聞かないわけにはいかない。
それでは、青柳 元彦と斎藤 伸夫のお二人のデッキテクを始めよう!
(写真左:斎藤、写真右:青柳)
さきほど激戦を終えた青柳。結果は惜しくもCanadian Threshold(RUG Delveer)に敗れた形になったが、そこには1つの悔いが残った。
そう、それは「カナスレ絶対殺そうぜ!」と空の上(飛行機上)で斎藤と立てた誓いを違えてしまったことにあるようだ。
斎藤:「カナスレ見るならやっぱり4枚目の《終末》よりも《至高の評決》の方が良かったよー」
青柳:「いや1ゲーム目は仕方ないよ。手札に《終末》2枚来ちゃって抱えて負けた」
斎藤:「で、そのゲーム《至高の評決》ならプレイ出来た?」
青柳:「出来てました…」
何やらインタビューをよそに反省会が始まりだした。
青柳の改良点は《至高の評決》と《終末》の枚数にあるようだ。
青柳が実際に使用したリストはこちら。
4《島/Island》
2《平地/Plains》
3《Tundra》
2《Volcanic Island》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《乾燥台地/Arid Mesa》
-土地(22)-
2《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
-クリーチャー(4)
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《相殺/Counterbalance》
4《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
4《終末/Terminus》
3《思案/Ponder》
3《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《Force of Will》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
2《天使への願い/Entreat the Angels》
1《呪文嵌め/Spell Snare》
1《紅蓮破/Pyroblast》
1《対抗呪文/Counterspell》
1《議会の採決/Council's Judgment》
-呪文(34)-
2《封じ込める僧侶/Containment Priest》
2《僧院の導師/Monastery Mentor》
2《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1《紅蓮破/Pyroblast》
1《赤霊破/Red Elemental Blast》
1《摩耗+損耗/Wear+Tear》
1《対抗呪文/Counterspell》
1《至高の評決/Supreme Verdict》
1《Force of Will》
1《安らかなる眠り/Rest in Peace》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
-サイドボード(15)-
青柳はオリジナルのリストからメインの《至高の評決》を1枚減らして、代わりに《終末》を1枚追加した。
--最近はグループでデッキリストをシェアして大会に出ているそうですね。
斎藤:「シェアはしますが、最終的に個人で変えたいところは個人の判断で変えています」
青柳:「それで俺は《終末》4に」
斎藤:「飛行機であれだけカナスレだけは殺せ!っとアドバイスしたのですが…」
青柳:「感染やエルフが多いかなと思ったのと《終末》にも良いところがあるから積極的に採用したかった」
なるほど。青柳は早い環境を想定していたようだ。
斎藤:「で、カナスレにやられると」
青柳:「ほんとのぶ(伸夫)の言ったことはフラグになるんだよなぁ(苦笑)」
--もし斎藤さんならデッキリストをどうしていましたか?
斎藤:「BMOのままのリストを使っていたと思います。75枚自信のリストだし、晴れる屋のイベントで毎週優勝しているから実績もある」
斎藤:「だから個人的にはこのリストで満足しています」
4《島/Island》
2《平地/Plains》
3《Tundra》
2《Volcanic Island》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《乾燥台地/Arid Mesa》
-土地(22)-
2《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
-クリーチャー(4)
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《相殺/Counterbalance》
4《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
3《終末/Terminus》
3《思案/Ponder》
3《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《Force of Will》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
2《天使への願い/Entreat the Angels》
1《呪文嵌め/Spell Snare》
1《紅蓮破/Pyroblast》
1《対抗呪文/Counterspell》
1《議会の採決/Council's Judgment》
1《至高の評決/Supreme Verdict》
-呪文(34)-
2《封じ込める僧侶/Containment Priest》
2《僧院の導師/Monastery Mentor》
2《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1《紅蓮破/Pyroblast》
1《赤霊破/Red Elemental Blast》
1《摩耗+損耗/Wear+Tear》
1《対抗呪文/Counterspell》
1《至高の評決/Supreme Verdict》
1《Force of Will》
1《安らかなる眠り/Rest in Peace》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
-サイドボード(15)-
斎藤:「今は《至高の評決》を採用するメリットが結構あって、まず確実にクリーチャーを除去できることにあります」
斎藤:「そしてデルバー系、特にカナスレは《もみ消し》や《呪文貫き》など《終末》を対処する手段が実は割とあります」
斎藤:「ですから相手が複数《もみ消し》や《呪文貫き》を持つと土地に《もみ消し》してこず、強気にクリーチャーを展開して《終末》を狙ってきます」
斎藤:「結果としてフェッチランドが通りやすくなって、《至高の評決》がプレイ出来る環境が整います」
斎藤:「その上で《至高の評決》をプレイすれば《もみ消し》や《呪文貫き》を無視して一網打尽に出来ます」
斎藤:「また今の環境は《時を越えた探索》がないのでフルタップするリスクが少ないのも利点です」
青柳:「のぶの言う通り《至高の評決》は強いんだけど《終末》を雑にうちたい思いもあって」
青柳:「特にエルフやデスタクにはそれが顕著に出る」
斎藤:「確かに《スレイベンの守護者、サリア》や《ヴリンの翼馬》があるデスタクには《終末》が欲しいけど」
斎藤:「でも、そこを考えるならそもそも《剣を鍬に》を4枚にしないといけない」
斎藤:「そしてエルフはメインはオールインしてくる。メインはそれしか勝ち目がないから」
斎藤:「だから、《終末》は1枚引ければOK。複数引く必要はありません」
青柳:「確かに」
斎藤:「デスタクも決して軽視しているわけではなく、サイドボードに《仕組まれた爆薬》と《摩耗+損耗》を取っています」
斎藤:「さらに《僧院の導師》もあるのでサイドインするカードはしっかりあります」
環境に遭遇するであろう仮想敵、制圧するのに必要な除去の枚数、種類、バランスまで考え細部まで拘った熱い議論だった。
--サイドボードについてお尋ねします。
--まず、墓地対策ですが《封じ込める僧侶》2枚と《安らかなる眠り》1枚ですね。
青柳:「《封じ込める僧侶》2枚はほぼ固定なのですが、《安らかなる眠り》は《外科的摘出》に変わるときもあります」
青柳:「ですが今はカナスレを意識して《安らかなる眠り》を採用しています」
--やはり今でもCanadian Thresholdは強力ですか?
青柳:「そうですね。警戒するに越したことはないです」
青柳:「でも《安らかなる眠り》を出しても《敏捷なマングース》に削り殺されることもあるんですけどね(笑)」
--つぎに奇跡コントロールが得た新たなサイドボードプランである《僧院の導師》についてお聞きします。
--《僧院の導師》ですがやはり強いですか?
斎藤:「《僧院の導師》はなんにでも強い。大抵サイドインする」
青柳:「メインに入れないの?」
斎藤:「メインにいれない理由は海外みたいにBUG Cascadeが少ないから」
--最後に一言お願いします
斎藤:「ミラクルを使う上で、カナスレとSnTのブン回り以外は大概勝てます」
斎藤:「ですからどっしり構えて勝つことを意識しています」