凍らし/Frostling

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/12/07

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冷え込むねぇ~。今年は11月になっても暖かいなぁなんて思ってたら、12月になってから一気にズドンと寒くなって...かと言って、厚着や暖房も苦手なので割と詰んでいる。冬は苦手だ。こんな時期は部屋でだらだらマジックをやるのが一番。部屋にはこたつとミカン、窓の外は雪...なんてロケーションなら100点の冬休み。今週は雪も降るような「極寒ウィーク」で行ってみよう。冬・雪・氷にまつわるカードを紹介しよう。

 

「しばれる」という方言がある。東北・北海道地方のもので、気温が著しく冷え込んでいる状況を指す言葉だ。「今朝はしばれるなぁ」みたいに使うようで、僕も小学校の方言の授業かなんかで習ったが、実際に耳にしたのは大学に入ってからのことだった。北海道から出てきていた友人は「しばれるなぁ」とよく口にしていたものだ。この方言を名に冠するカードがマジックには存在する。《凍らし》である。「こおらし」じゃないよ、「しばらし」。日本風の次元・神河のカードらしい名をしているこのスピリット。肩の筋肉にあたる部分が発達しており、人間らしい骨格に見えるが下半身にあたる部分はなく、鞭のようなしっぽが伸びる。牙と爪、逆立ち状態で浮遊している姿が特徴的で、一度見たら忘れられない系のクリーチャーだ。

 

カードとしては、ザックリ言うと《モグの狂信者》の弱体化版。1マナ1/1で生け贄に捧げると1点のダメージを対象のクリーチャーに与える。プレイヤーに飛ばなくなったというのは無視できない。モグを能動的に投げる先は大抵クリーチャーではあるが、相手のクリーチャーをチャンプブロックしながら、あるいは最後の最後で引いてきた時に飛ばすことが出来る1点ダメージというのは結構重要。《凍らし》はそのようなマイナス修正を受けてはいるがそれもやむを得ない。このカードのタイプはスピリット。スピリットと言えば、神河ブロックにおいては中心的存在である。これを唱えることで誘発する能力の数々、通称スピリットクラフト。そして"転生"で回収できる、この2大要素+ほかにも様々なシナジーを持つスピリットであるため、プレイヤーに飛ばないというのもやむを得ないのだ。実際にリミテッドでは投げつけられては回収され、クリーチャーを焼き尽くすマッチもあったようだ。構築でも赤単の速いデッキなどでは1マナ域のクロック圏除去として採用されていた。

 

神河では従来の赤が担当していた炎と大地以外に、このカードのような雪・氷のクリーチャーや呪文もそれに含まれている。この世界の山は霜剣山のような万年雪が積もる山岳であり、山の力を用いる赤が火と反するような物質を扱うという一見違和感を覚えそうな設定もすんなり受け入れられたのである。「こいつに噛み付かれたら、つま先だけじゃすまない。」つま先冷え性の僕としては、お近づきになりたくない神様である。


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