骨に染む凍え/Chill to the Bone

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/12/11

骨に染む凍え/Chill to the Bone

骨に染む凍え/Chill to the Bone

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「極寒ウィーク」をお届けしている今週のCard of the Day~今日の1枚~。書いている今現在も、足元がめちゃくちゃ寒い。窓際なんでね、ヒーターが手放せなくなっている。突然だが、英語における寒さの表現についてお話ししたい。一般的に、寒さや冷たさを伝えるのには4つの単語が使われている。最も程度が低いのはCool、「涼しい」くらい。冬場には使わない表現かな。Coldになると「寒い」にランクアップ。It's cold todayと言ったり、飲み物などがキンキンに冷えている様もこう表現する。そこからさらに一歩踏み込んだ冷え...肌寒かったり、悪寒・寒気を覚えるレベルになるとChill/Chillyと言うようになる。背筋が凍る思い、などの比喩表現でも使われる単語だ。そして一般会話における最上級とも呼べるのがFreezing。もう、凍り付いちゃっている。池や川に氷が張るレベルだ。警察なんかが突入する時に「動くな!」と叫んでいるのはこのFreezeだ。

 

今日はその中から、Chillを名に冠する1枚を紹介しよう。Chill to the Bone、《骨に染む凍え》。極寒の地での戦いを描いた『コールドスナップ』の世界で使用されるこの呪文は、文字通り対象の肉体を骨から凍結させる。そのイメージのまんま、除去呪文である。4マナで、氷雪でないクリーチャーを1体破壊するインスタント。氷雪でない、ということは歴代のクリーチャーの悉くを破壊することが可能だ。『神河物語』にて登場した《肉体の奪取》《霊魂の奪取》の登場から、黒はかつて与えられていた黒いクリーチャーは除去できないという制約から解放、別の形での条件を与えられることでかつて触れられなかった者たちをその歯牙にかけることが可能となっていた。その流れを組む1枚がこれで、広くマジック界を見渡せば万能除去であっても、氷雪パーマネントを推すセット内でそれらに触れないということはリミテッドを中心に見れば立派なデメリットであったのだ。

 

実際に『コールドスナップ』に収録されているクリーチャー92枚のうち、氷雪クリーチャーは29体。約3分の1が除去れないが、残り3分の2は問答無用...あれ、結構除去れるやん?除去できるクリーチャーで強力なもの...《極北ニショーバ》《アーカム・ダグソン》《子守りトカゲ》《疫病の女王、ガルザ・ゾル》《ヨツンの兵卒》《ロノムの大男》...キリがない。逆に除去できないクリーチャーとなると...《オーランのバイパー》《ファイレクシアの鉄足》《アダーカーの戦乙女》...見てわかるのは、主にリミテッド向きのクリーチャーを除去することが出来るが、バイパーや鉄足のような構築クラスの連中に触れられない点。そしてこの『コールドスナップ』と同時期のスタンダードでは《化膿》《屈辱》と、2色のデッキでしか使用できない条件のもとに、何でも破壊できる1マナ軽い超万能除去が存在した。故に、構築で使用されている姿を見ることは...無かったこともないが、稀であった。

 

ただし前述のように、『コールドスナップ』リミテッドでは強力なクリーチャー達への解答となる優秀な呪文。緑相手には、とにかく死なない《ロノムの大男》のために温存しておくことも考えよう。...遊ぶ機会があるかは、知らない。


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