【BMO Vol.6】BIG MAGIC Invitational Round 1 瀧村 和幸 対 松本 友樹

タグ:, , , ,

text by Seigo Nishikawa   "Invitational" その言葉の意味するところは、"招待者「だけの」"である。敢えて「だけの」と付けられているように、この一単語が持つ意味は非常に重く大きい。 この度、BIGMAGICが"Invitational"を冠した大会を開催するに至った経緯、目的等はこちらのページを見ていただければ幸いである。何れにせよ今回各地で行われた予選大会を潜り抜けこの日に大阪集いしプレイヤーはその誰もが"Invitational"の名に恥じない輝きと自信を身に纏っているように見える。 予選大会の開催にご協力いただいた各店舗様、スタッフ様にはここで改めて感謝の言葉をお送りしたい。 bminvi_bmo06 2016年3月19日10時27分、遂に新しい歴史が幕を開ける。その記念すべきオープニングマッチは瀧村和幸と松本友樹の一戦をお送りしよう。 ……そう、BIGMAGIC専属プロプレイヤーの二人がいきなりのぶつかり合いとなった。 DSC_0031 松本「仕組まれてますね(笑)」 空気を読みすぎている、ウィザーズイベントレポーターに乾杯

BIG MAGIC Invitational Round 1 瀧村和幸vs松本友樹

Game1

瀧村がダイスロールで先手を取ると、まずは《汚染された三角州》から《窪み渓谷》。一方の松本は《血染めのぬかるみ》と合わせることで、BIG MAGIC Invitationalは大会をスタートする。 DSC_0029 瀧村は《森》から《エルフの幻想家》。続くターンには《不気味な腸卜師》と順調にキャスト。そんな自由勝手は許さない、と松本は《焦熱の衝動》で《不気味な腸卜師》を打ち落とす。それでも瀧村の動きは止まらず、《エルフの幻想家》を2連打し、手札の回転を行っていく。 しかしここで引き入れたのは2枚の土地。それに加え松本から《包囲サイ》でキャストされると、この大きな壁を前に《エルフの幻想家》も瀧村も少し表情を曇らせる。 3マナを手に取り少し考える瀧村。最終的には《反射魔道士》で、今出たばかりの《包囲サイ》を返していくのだが、再キャストまでを想定するとその苦渋の表情もやむなしといったところか。 変異で応じた松本に対して、瀧村は《吹きさらしの荒野》から《大草原の川》、そして《集合した中隊》。この瀧村の指令に従い《反射魔道士》と《ヴリンの神童、ジェイス》が集合。松本は変異(正体は《棲み家の防御者》)を戻されるも、予定通りに《包囲サイ》。 だが瀧村は意に介さず攻撃を行うと、《反射魔道士》の1体は墓地に落ちるが、松本のライフを10へと落とし、続けて《ナントゥーコの鞘虫》を2体連続で送り出すというラッシュをかける。 松本は静かに今再び変異を戦場へ。これはほぼ《棲み家の防御者》と断言してよいだろう。 ここで瀧村は思案にふける。松本の旗下にいる《包囲サイ》と《棲み家の防御者》を前にして自身の軍勢は、その二体をを潜り抜けることができるのか。力を込めて引き入れたカードは無情にも土地であり、目の前に見える力のみでここを乗り越えないといけない。 最終的に全軍への攻撃指示を下すと、《ナントゥーコの鞘虫》が《包囲サイ》に受け止められる。《エルフの幻想家》2人の犠牲と引き換えに《包囲サイ》は撃破するが、松本が変異を表にすることで、今再び手に帰る。ここまでは瀧村の想定内。 だが、松本は《包囲サイ》ではなく、5枚の土地をタップする。 手から送り込まれるは《ゴブリンの闇住まい》。度重なる《包囲サイ》とフェッチランドの使用、《棲み家の防御者》の攻撃にライフが5まで落ち込んでいる瀧村。続くターンの《包囲サイ》に、その威迫能力まで考えるとここで勝負を決めるしかないのであるが……再び土地をドロー。 瀧村は苦笑せざるを得ない 瀧村 0-1 松本

Game2

瀧村は《進化する未開地》から《沼》。この《沼》から《強迫》で松本の手札を暴くと 《光輝の炎》 《残忍な切断》 《ゴブリンの闇住まい》 《ゴブリンの闇住まい》 《沼》 《山》 《吹きさらしの荒野》 という松本の手札を暴き立てる。 自身の手札と提示された7枚から以降のプランをじっくりと練り上げた瀧村は、考えをまとめた時点で正式に《光輝の炎》を指さす。 DSC_0024 瀧村は《進化する未開地》から《島》、そして《梢の眺望》とつなげると《反射魔道士》を当面のクロックとして呼び出していく。場に押し返すクリーチャーがいない状態でも安心して出すことができる現代の《大クラゲ》がどれだけ暴れまわっているか、いまさら語るまでもないであろう。 瀧村は《ズーラポートの殺し屋》を続けて、松本から《残忍な切断》を引き出すと、改めて《ナントゥーコの鞘虫》を追加。松本は《残忍な切断》のキャスト以外は淡々と土地を置き続け、逆転のタイミングが来るのを虎視眈々と狙う。 そしてそのタイミングは、松本が6マナに達した時に訪れる。 松本から逆転の一矢としてまず放たれるのは《保護者、リンヴァーラ》。瀧村は《ナントゥーコの鞘虫》の能力で自身のクリーチャーを一体へと落とすと、すぐに《残忍な切断》でこの強大な天使を排除。さらには《地下墓地の選別者》をキャストしてクロックを落とさない。 だが松本の動きはその上をいく。2枚目の《保護者、リンヴァーラ》だ。 これに何か納得するように、うんうんと頷く滝村。《地下墓地の選別者》と末裔トークンを2枚とも墓地へ落とし、追加の天使が生まれることをは阻止するものの、その癒しの術まではとめられない。しかし瀧村、ここで行われた占術で見えた《残忍な切断》を下に送るという判断を下す。 その判断の答えは《集合した中隊》。《エルフの幻想家》と《ナントゥーコの鞘虫》を戦場に追加すると、場に残していた《ナントゥーコの鞘虫》で攻撃し《保護者、リンヴァーラ》のブロックを強いる。松本もそれを受け入れ、戦場は再び瀧村の《ナントゥーコの鞘虫》という状態に巻き戻る。 だが松本はそんな状況を即座に打ち破る。今再びの6マナから繰り出された第三矢は《炎呼び、チャンドラ》! これが残った《ナントゥーコの鞘虫》を打ち倒す。 それでも瀧村は《地下墓地の選別者》を追加してまだまだクロックの手を緩めない。 松本は《ゴブリンの闇住まい》を当座のブロッカーとして追加するのだが、ここには瀧村から《反射魔道士》。《ゴブリンの闇住まい》は場を離れ、《炎呼び、チャンドラ》も失われた。そして瀧村が《蔑み》を使用するとと、なんと松本の手札は《ゴブリンの闇住まい》が3枚。 松本の墓地に《ゴブリンの闇住まい》で使いまわせるカードは1枚も存在していない。 これを見た瀧村は《集合した中隊》で《ヴリンの神童、ジェイス》を取得。松本、引き入れた《森の代言者》をキャストするのだが、《ヴリンの神童、ジェイス》が場に残ってしまう。 《ヴリンの神童、ジェイス》がそのPWの灯を点すと、瀧村は自身の墓地を確認する。その行為にすべてを察する松本。 そう瀧村の手札には《先祖の結集》がある。 瀧村がこの1枚を提示し、ダメージ計算を始めると、松本はそれを制して「負けました」とデッキを片付けた。 瀧村 1-1 松本

Game3

流れが瀧村へと移ったか、松本はここに来てテイクマリガン。それでも6枚の手札は即座にキープを宣言し、《吹きさらしの荒野》でゲームをスタート。続くターンは《平地》、そして《森の代言者》と、このラウンドで初めて松本が先にスペルを使用。続くターンにも《森の代言者》を連弾。 DSC_0027 だがこの猛アタックは、瀧村の《反射魔道士》で暫しの休息。第4ターンにも2体目の《反射魔道士》を追加され、場に残った《森の代言者》が返されると、松本は送り出したはずの2枚の《森の代言者》が、5ターン目にはどちらも手でまごつくと言う状態になってしまう。 それに加えて5枚目の土地を引き込めていない松本。《森の代言者》以外のアクションを取ると言う選択もできず、やむなくターンを終了せざるをえない。 hansya とにかく《反射魔道士》の制圧力が激しい。 戦況の流れを一気にひっくり返した瀧村。《地下墓地の選別者》を出し、即座に末裔者トークンを生贄に捧げることで未来を占うと、そこにあるのは《強迫》。松本の手札が5枚(うち2枚は《森の代言者》)であることを改めて確認すると、この《強迫》を続くターンに引くことを受け入れ、そして《ヴリンの神童、ジェイス》を追加。 松本は6ターン目に《森の代言者》2体をようやく出しなおすのだが、やはり土地を置くことができない。瀧村の《強迫》により逆転の一手である《炎呼び、チャンドラ》を事前に摘み取られると、もはや風前の灯。 松本は遂に待望の土地を引き込むのだが時は既に遅し。瀧村から《先祖の結集》が示されると頭をたれるしかないのであった。 瀧村 2-1 松本 BIG MAGIC Invitational オープニングマッチ、勝利者は瀧村和幸!   BIG MAGIC Open特設ページに戻る