『イニストラードを覆う影』プレビュー!《潮からの蘇生》

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墓地。僕らの世界では、死後にお世話になる場所であり、そこに眠るということは即ち終わりを意味する。 しかしマジックにおけるそれは...死骸に廃棄物、魔法的な記憶が集められ、そこから抜け出す時を待つ場所...そう、マジックの墓地は安息の地などではなく、格納庫だ。 初めて墓地をテーマとしたセット『オデッセイ』ではすべての色が墓地にまつわるカードを得て「墓地は第2の手札」と呼ばれるようになる。 その後も「発掘」「探査」など、墓地のカードを活用する能力が定期的に登場し、世界中の墓地フリークを楽しませている。 来る4月8日(金)発売の『イニストラードを覆う影』と同一の次元をその背景世界とするセット『イニストラード』も、「フラッシュバック」やその他墓地にまつわるカードが多数収録されていた。 《瞬唱の魔道士》《掘葬の儀式》など、新たなデッキを生み出した名カードの数々が登場したセットの続編とあっては、『イニストラードを覆う影』の墓地に対する期待も、自ずと高まろうというもの。        

では、今回のBIGMAGICプレビューカードを早速紹介しよう。勿論、こんな前フリをしたからには墓地にめちゃめちゃ関連する1枚だ!  

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潮からの蘇生    ⑤U

ソーサリー あなたの墓地にあるインスタント・カードとソーサリー・カードの合計に等しい数の、黒の2/2のゾンビ・クリーチャー・トークンをタップ状態で戦場に出す。    

青いカードのプレビューと言えばBIGMAGIC、今回も紹介するのは青いソーサリーだ(たまたまだとは思うが...)。 《潮からの蘇生》という名前からわかる通り、カードをよみがえらせる1枚なのだが...このカードは、ちょっと変化球。インスタントおよびソーサリーを、2/2のゾンビとして別の形でよみがえらせ、戦力へと変えてくれるのだ。

こういった形で墓地のインスタントおよびソーサリーを参照する1枚は珍しい。 同じ青のカードで見れば、インスタントの枚数を参照したパワー/タフネスを持つ《認識を食うもの》が一番近いか。  

認識を食うもの   

《認識を食うもの》は《ドルイドの誓い》という墓地を肥やしながら戦場に直接出すことを可能にする相棒と共に「スーサイドオース」でプロツアーの頂点にも輝いたことがある。  

この《潮からの蘇生》もそういった相方を得られるかで評価は大きく変わりそうな1枚である。 例えば《禁忌の錬金術》のような墓地を肥やせる優良カードが『イニストラードを覆う影』に収録されれば、青黒のドロー・除去・打ち消しのインスタント&ソーサリーで構成されたコントロールデッキの優秀なフィニッシャーとなれそうだ。  

禁忌の錬金術  

6マナという現実的なコストなのが嬉しい。これを唱えた時点でインスタント・ソーサリーが3枚墓地落ちていれば6/6相当、4枚なら8/8とコストパフォーマンスも良い。
ゲーム最終盤なら、10体並んでワンショット圧殺なんてこともあるかも。
この手の墓地参照カードにありがちな、参照したカードを追放したりする必要がないのもセールスポイント。2枚目、3枚目と撃てば撃つほど破壊力が増してゆくのは嬉しいね。
あるいは...モダンやレガシーならば、各種マナを生み出すインスタント・ソーサリーを複数唱えてからこれに繋げるという戦略でも使えそうだ。    

発熱の儀式魔力変   

打ち消し1枚で弾かれてしまう分、《巣穴からの総出》よりは信頼度が落ちるが...呪文1枚当たり得られる打点は同じで、《イゼットの静電術師》《オルゾフの司教》といった連中で除去されない2/2というトークンのサイズは評価できる点。また、そのターンに唱えた呪文のみ参照するストーム呪文である《巣穴からの総出》と違って、コンボを始動するよりも前のターンで使用した《血清の幻視》なんかもカウントされるのは長所である。うん、こりゃデッキを作って使ってみたくなる1枚だ!

まだまだ始まったばかりの『イニストラードを覆う影』プレビュー、このカードを輝かせてくれるカードが登場するかもしれない。最後まで目が離せないこのお祭り期間を、世界中の皆で楽しもうじゃないか!

動画でもプレビューを掲載しております。ぜひご覧ください!!