神出鬼没な拷問者 | 陰湿な霧/Elusive Tormentor | Insidious Mist
タグ:Card of the Day, Elusive Tormentor, Insidious Mist, MTGシングル, イニストラードを覆う影, 岩SHOW, 神出鬼没な拷問者, 陰湿な霧Card of the Day -今日の1枚- 2016/05/25
神出鬼没な拷問者 | 陰湿な霧/Elusive Tormentor | Insidious Mist
神出鬼没な拷問者 | 陰湿な霧/Elusive Tormentor | Insidious Mist
吸血鬼伝説というものはなかなかに面白く、子どもの頃はオカルト色強めの番組の特集を見てワクワクしたものだ。改めて吸血鬼とは何か?人を襲い血を吸う、人と限りなく近い見た目の怪物。元々人間であることも。血液を喰らい、仲間を増やしたりグールを生み出したり、純粋に腕力が強力で不死に近い存在。魔力を操り、姿かたちを変える...。
最近発売された『イニストラードを覆う影』では、この吸血鬼の特性を体現した1枚がある。個人的に、そのフレイバーが素晴らしくかなり好きな1枚《神出鬼没な拷問者》だ。4マナ4/4と、吸血鬼にしてはガッチリしたボディをしているのが特徴。最近の吸血鬼は飛んでいる方が珍しくなり、この拷問者も例によって地べたを歩くクリーチャーなのだが...ちょっと特殊な回避能力を持っている。
まずは4マナで普通に唱えて運用する。4/4という優秀なサイズを基に殴っていけばよい。相手がブロッカーとなるクリーチャーを出してきたのなら...1マナ払って手札を1枚捨て、これを変身させてしまおう。裏面の名前は《陰湿な霧》。変身すると色が変わって青になり、吸血鬼でもなくなってエレメンタルとなる。吸血鬼は棺から抜け出したり家屋に浸入する際に身体を霧に変化させ、僅かな隙間をすり抜けてくるという伝承があり、それをカードにより表現しているのだ。うーむ、美しいッ。
この霧が曲者で、霧らしく破壊不能で呪禁持ち。どれだけ刀で斬りつけようが神が怒ろうが、霧には関係なしッ。ただし、この状態ではクリーチャーをブロックできなくなる。霧だから透過されてしまうのだろう。同様に、ブロックされることもなくなる。この無敵状態で攻撃し、ブロッククリーチャー指定が終わった後に3マナ払って表面に変身ッ!安全な状態で4点を確実に刻むという動きが可能だ。
最も良い使い方は、相手の攻撃クリーチャーをブロックしてから霧モードになって受け流し、返しのターンで攻撃してから吸血鬼モードに戻るというムーブ。これを決めれば脳汁溢れるが、テキストに書いてあることに対戦相手がそうも簡単に付き合ってくれることもないので、過信しないように。むしろこの無敵からのアンブロッカブルをちらつかせることで、対戦相手に警戒させてアタックを食い止めることが多いか。
便利な能力ではあるが、マナと手札を食うので毎ターン起動するというのは難しいだろう。手札を捨てる能力をうまく使いたいところで、具体的に言うとマッドネス。これで《癇しゃく》撃ちつつライフ攻めたりすると気持ち良いだろうな。今後の吸血鬼やマッドネス呪文次第では、なかなか化ける1枚になりそうな予感。