火群れのどよめき/Din of the Fireherd

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Card of the Day -今日の1枚- 2016/07/14

火群れのどよめき/Din of the Fireherd

火群れのどよめき/Din of the Fireherd

火群れのどよめき/Din of the Fireherd

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先日のこと。いつものように駅のホームで乗り換え電車を待っていたら、何かが肌に張り付く感触が。腕を見てみると、そこには羽蟻の姿が。確かに、シーズンである。羽蟻はよく6~7月頃、雨上がりにその姿を見ることが出来る。オス蟻と新女王蟻が巣穴から飛び立ち、空中でいくつもの群れのそれらが混ざり合って大群を形成する。一般にこれは結婚飛行と呼ばれるが...その群れが、ホームで電車を待つ僕やその周りの人々の元に飛来してきたのだ。気付いた時にはもう遅く、腕や足首、首元などに羽蟻が着地してきて鬱陶しいったらありゃしない。うわぁ~と他の方々のどよめきも聞こえてきたもんだ。どよめきと言えば...このカードを叩き付けられたプレイヤー達もどよめくんじゃないかなぁ。

 

《火群れのどよめき》は『シャドウムーア』にて登場した赤黒ハイブリッドのソーサリー。このセットにはこのカードのように、2色のどちらでも扱うことの出来るカードが多数収録されていた。色の格差をなくすという目標があったのかもしれないし、これらのハイブリッドが単色のカードと組み合わさってそれまでにないゲーム展開を、主にリミテッドで味わってほしいという意図があったのかもしれない。《台所の嫌がらせ屋》や《残忍なレッドキャップ》のような名カードも生み出され、ハイブリッドを形成する2色のデッキや、あるいはどちらかの色しか使わないデッキなどでも活躍した。個人的に、これらのカードのようなただデッキを選ばないだけのハイブリッドカードよりは、この《火群れのどよめき》のような「どちらか片方の色しか使っていないデッキでも使用可能だが、2色両方を使っていて初めてそのフルパワーを体感できる」というデザインが為されているカードの方が好きだ。まあ、ゲーム的に強いのは前者なんだけどもね...。

 

このどよめきはトリプルシンボルの8マナソーサリーで、唱えるだけでもなかなか手間がかかるもの。しかし唱えることが出来た際の見返りは...とてつもなく大きいカードだ。赤黒の5/5のエレメンタルを1体戦場に出す。なるほど。その後、対象の対戦相手はあなたがコントロールする黒のクリーチャー1体につきクリーチャーを1体、赤のクリーチャー1体につき土地を1枚生け贄に捧げなければならない。少なくとも赤であり黒であるエレメンタル1体をコントロールしているので、土地とクリーチャーを1枚ずつ生け贄に捧げさせることが出来る。5/5のエレメンタルトークンを得ながらパーマネント2枚をかっさらうオマケを得られる呪文が8マナとは、リーズナブルである。これの横に他に赤や黒のクリーチャーがいた場合、パーマネントを10枚ぐらい吹き飛ばすことだって不可能じゃない。殺人スペルだよこいつぁ!

 

より効果的に使うのであれば、やはり赤のクリーチャーを並べたいね。《包囲攻撃の司令官》なんかでゴブリントークンなんかをズラリと並べて相手だけ《ハルマゲドン》みたいな殺人ムーブを決めてみたいもんだなぁ。構築で使うにはちょ~っとばかし重く、またメタにも合ってはいなかったのでスタンダードなどではその活躍を見ることはなかったのが残念。今スタンにあったらちょっと使いたいよなぁと思わせる性能ではある。土地を攻められるカードってのはやっぱり良いよね。キューブドラフトとかEDHではアホのような効果を発揮してそれこそどよめきが起こるので、是非使ってやってほしい。

 

まあ何を差し置いても、イラストが良いよね。燃え盛るヤギの骨の群れなんて、メタラーにはたまらんですね。カードの効果も相まって、いかにもブルータル・デスメタルって感じだ。これ専用のエレメンタルトークンも凄まじくカッコイイので、ガテラルで唸りながら叩き付けてやってほしい。公式にこのカードのプレビュー記事が「これで相手の心が折れた音を聞こう!家が崩れるような音を」という内容で上がっていて、飛ばすなぁと思ったのも今では懐かしい。

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