お祭り歌の角笛/Revelsong Horn
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Revelsong Horn, お祭り歌の角笛, シャドウムーアCard of the Day -今日の1枚- 2016/08/23
お祭り歌の角笛/Revelsong Horn
8月と言えばお祭りシーズン。帰宅中に電車で浴衣の人なんかを目にすると、あぁ今日は花火かと知らされる、そんな時期である。お祭りってやつは人混みがとんでもないことになるのでそれほど好きではないのだが、参加すればなんやかんやでこれもまた日本の伝統だなと感じることが出来て悪くなかったり...いや、やっぱり帰りの電車とかクソ面倒だな。
マジックの背景世界・多元宇宙においても、様々な次元でそれぞれの風習に基づいたお祭りがおこなわれている。個人的に、ここのお祭りなら参加してもいいなと思うのはローウィンだ。年中春夏の気候で、かと言って蒸し暑いわけでもない、そして白夜のように非常に長い日中...そこでお祭りをするのは、主にキスキンであろう。子どものように小さな彼らがそれぞれの村でお祭り...観ているだけで和みそうだ。
このローウィンはシャドウムーアへと変貌し、一転薄暗さがいつまでも続き住人は狂暴化。かわいいお祭りとは縁遠い世界殺伐とした世界となってしまうのだが...今日紹介するカードは、環境や住人が変わってしまってもそこに残されたものには以前のローウィンの魂が残っていることを伝えるアイテムなんじゃないかな。
《お祭り歌の角笛》は日本の角笛が絡み合って作られた、現代アートのような複雑怪奇な形状の楽器である。これを経由した空気の流れは楽し気な音楽へと生まれ変わるようで、フレイバーテキストにもため息が元気の出る旋律に生まれ変わると書かれてある。一体どんなサウンドなのか、気になるところである。さて、カードとしてはどのようなものかというと...これがなんとも言えない。2マナのアーティファクトで、1マナとクリーチャーを1体タップすることをコストに、ターン終了時までクリーチャー1体に+1/+1修正を与えるというもの。
う~ん、にんともかんとも。リミテッドで恒久的なサイズアップは抑止力になりつつ、回避能力持ちと組み合わさるとゲームを終わらせる速度をアップさせるので悪くない。悪くないが...クリーチャー1体をタップするのは手痛いコストである。特にアタック時ね。《セラの天使》のような回避能力と警戒を併せ持っているクリーチャーであれば自身をタップして強化する...ということも出来るが、それでは警戒の旨みが薄れてしまうというもの。となれば...もっともよい組み合わせは、タップしても良い・むしろタップしたいクリーチャーと併せて使うという事。タップしたいクリーチャーなんてあるの?という質問に対しては、これが収録されたエキスパンションである『シャドウムーア』のクリーチャー達が答えとなる。アンタップシンボルを持ち、能力の起動コストにアンタップを要求するクリーチャー達。彼らは攻撃するなりしてタップさせてやらないとその能力を起動できないのだが、このカードを使えばうまいこと攻撃というリスクを冒さずにその能力を使えるというわけだ。《ヒル結び》や《絹縛りのフェアリー》の能力を能動的に使っていけるのはイイネ。ただまあ、実際にはそんなに強力なカードというわけではなく...ドラフトでもそんなにピックすることは無かったなぁ。今見ると、もうちょっとピックしてみていろいろ検討してみれば良かったなぁなんて思ってしまう。後悔先に立たず。皆も、なるべくいろんなことを今できるドラフトでやっておこう!