実物提示教育/Show and Tell
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Show and Tell, ウルザズ・サーガ, コンスピラシー王位争奪, 実物提示教育, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2016/12/21
実物提示教育/Show and Tell
2016年を彩ったカードについて話すのであれば、多数の再録カードについても触れなくては。今年は『エターナル・マスターズ』に『コンスピラシー:王位争奪』『統率者2016』『Planechase Anthology』と特殊セットが複数発売され、にぎやかな年だった。それらのセットに含まれる再録カードの中でも、おぉこれが来たかというのがコンスピ2に神話レアとして再録された《実物提示教育》。確かに、各プレイヤーを参照するカードなので多人数ドラフト戦を行うこのセットには合っている1枚だ。協力プレーを狙うことも出来るのがイイネ。
このソーサリーの初出は『ウルザズ・サーガ』。せーのですべてのプレイヤーが手札にある土地かクリーチャーかアーティファクトかエンチャントを戦場に出す。プレインズウォーカーを出せないのが昔のカード感があるね。当時の使い道は...幾たびの禁止改定を受けてパーツを失いつつあった「MoMa」における、《精神力》を戦場に出す手段として。また「ズヴィ・バーゲン」なんかでもこれまた重い《ヨーグモスの取り引き》を戦場に出すのに用いられたことがある。その後、エクステンデッドにおいてリアニメイト系デッキの墓地を経由せずに大物を戦場に送り出すプランとして用いられたり(最近のレガシーでも同じアプローチをよく見るね)していたが、しばらくは大した活躍をすることもなく静かにトーナメント・シーンから去って行った。...時代は流れて、《大祖始》《引き裂かれし永劫、エムラクール》と超大型で、重すぎるけど戦場に出たら勝ちレベルのクリーチャーが登場したことにより、白羽の矢が立つことに。レガシーにて「Show&Tell」デッキが使われるようになり...出た当時はまだまだファンデッキの域を出ないものだったのだが、《グリセルブランド》《全知》と危険なパーマネントが登場するにつれ、デッキの完成度は高まっていくことに。一時期は完全にレガシーの最上位デッキとして君臨し、そのデッキの欠かすことの出来ないパーツである《実物提示教育》はその取引価格を大きく上昇させていた。
2016年の再録はプレイヤーにとっては有り難いことだったろう。以前にジャッジ褒賞で配布されたものと同じイラストである。このイラスト...腕が3本のロボットと、エイリアンチックなドラゴン...ハリウッドがロボvs怪獣を本気で描いた「パシフィック・リム」に登場するそれらによく似ている。故にジャッジ褒賞で出た時は意味もなく欲しかったなぁ。
対して元祖のイラストは...先生、これ一体何を提示しているんですかね?ウルザが設立したトレイリアのアカデミーでの授業のワンシーンなのだが...ちょっと取り返しのつかないものが飛び出してませんかね...。各自がこの一番大きく描かれた生徒の後ろの教壇に立っているであろう先生に、何かしらの実物を手渡され、席に着こうとしているところであろう。個人的には一番奥で驚いた表情をしているピエロみたいなメイクのやつが気になる。これが先生だったりするんだろうか。イラストにてルーン文字的なものではなく英語が用いられている稀有なカードの1つでもある。