ソリンの復讐/Sorin's Vengeance

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Card of the Day -今日の1枚- 2017/2/21

ソリンの復讐/Sorin's Vengeance

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プレインズウォーカーの設定というものが固まり、2016年にはゲートウォッチなるマジック版アヴェンジャーズorジャスティスリーグなユニットが誕生、彼らを主人公としてマジックの背景世界のストーリーは進行していくことになる。今でこそその出自や性格、能力やお互いの関係などが確立されたプレインズウォーカーであるが、初期には「なかったこと」になった設定があったり、今と少しノリが違う側面を持っていたりしたものだ。これは漫画の世界なんかでもよくあることなので、まあそんなもんかというぐらいに思ってあげてほしいものだ。



 

ソリンも初登場時と現在では、個人的にはキャラクターが変化したなと思うところがあったりする。最初はもっとダークな側面を強く押し出そうとしていたんじゃないだろうか。黒黒黒というドス黒いマナコストに、口元に血を垂らしたイラスト。そして《審判の日》のフレイバーテキスト。「数々の次元が崩壊し、全ての生命が塵と化すのを見てきた。私ほどの闇の心の持ち主でも、そこには何の喜びも無かった。」私ほどの闇の心の持ち主、ってなんなんだよと。なかなかにパンチが効いている。その後のソリンを見ていて、そんなに闇の心の持ち主感もないのがまた良いのだ。

 

 

そんな闇の心シリーズの中でも、印象的なあだ名をつけられたカードが1つ。通称「ソリン砲」、《ソリンの復讐》だ。黒黒黒と、これまた暗黒の使者たるシンボルを持つカードである。実に初期ソリンっぽいね。このカードは『マジック2012』にて登場した、各プレインズウォーカーの名を冠するカードのサイクルを形成する1枚だ。トリプルシンボルで7マナと超重いソーサリーだが、その効果は大きく...プレイヤーに10点ダメージ!自分は10点回復!所謂ドレイン系の呪文の中でも、X系を除くと最大の数字が書かれている。この重さと破壊力、まさしくソリン砲の名に恥じぬものである。



 

10点ドレインはなかなかにすさまじく、2回撃てばゲームに勝てるというインパクトから、当時は青黒コントロールなどが使用することが多かった。多かったが...扱いきれないことの方が多かったかな。抱えて死んでいくプレイヤーを見て、僕のような闇の心の持ち主でもそこには喜びはなかった。某日本最強・最愛されコントロールマスターなんかは別ね、まさしくあの人のために刷られたような、変態カードの1つだと思う。



 

このカードは、ソリンが一体誰に復讐しているのかが気になるところ。そもそも、復讐というからには彼に何かしらの損害を与えた人物なわけで、一般人なんかじゃなさそうだ。プレインズウォーカーかもしれない。このカードがドレインの「ライフを失わせる」というテンプレから外れてダメージ呪文であるのも、プレインズウォーカーを除去できるようにというゲームで使えるものにしつつフレイバーもしっかりカバーしたデザインの賜物なのかもね。これまたフレイバーテキストがすごい。



「最期の瞬間を大事にするがいい。 お前の惨めな生命も虚無へと帰すが、素晴らしい結末を与えてやろう。」



さすがは闇の心の持ち主。


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