岩SHOW マジック:ザ・ギャザリング『イクサランの相克』プレビュー
タグ:MTGシングル, イクサランの相克, プレビュー, 岩SHOW, 読み物text by 岩SHOW
金とは大変に価値のあるものである。あ、「かね」じゃなくて「きん」ね、黄金ね。
人類には黄金を求め、開拓を行った歴史がある。あの輝きとどこにでもあるものではない希少性に人は惹かれるのだろう。それは多元宇宙でも同じことのようだ。
イクサランにあるという黄金都市・オラーズカ。密林の奥深く、それを守護する川守り達も知らない場所にその古代都市は眠る。かの地にてジェイスらを待ち受けるものはなんなのか?オラーズカの黄金の都をその手に収めるのは誰なのか?
ストーリー展開とオチも気になるところだが...その地をどのようにカード化してくるのかというのもマジックプレイヤーとしては気になるところ。2018年最初のエキスパンション・セット、1月19日(金)発売予定の『イクサランの相克』、今回のプレビューカードはそんなオラーズカにまつわる1枚だ!
《黄金の守護者》 ④
アーティファクト・クリーチャーーゴーレム
防衛
②:あなたがコントロールしている他のクリーチャー1体を対象とする。黄金の守護者はそれと格闘を行う。このターン、黄金の守護者が死亡したとき、これを変身させた状態であなたのコントロール下で戦場に戻す。
4/4
新セットのレアを初めて見る時ってのは毎度ワクワクするものだね!このアーティファクトクリーチャーは4マナ4/4とコストで見たサイズはまあまあというところ。ただ防衛持ちなので攻撃に参加することは出来ない。その名前から、オラーズカに侵入する者を排除、黄金を守護する防御システムを担うゴーレムということがわかる。古代都市にて冒険者を待ち受ける機械の兵...いいね、雰囲気は抜群だ!
このゴーレムに、自身のクリーチャーが格闘を挑んで見事倒すことが出来れば...一体何が得られるのか。肝心の変身後の姿がこれだ!
《黄金炉の駐屯所》
土地
T:あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ2点を加える。
④,T:無色の4/4のゴーレム・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
黄金都市には生きた黄金の軍勢を
黄金軍団(ゴールデンアーミー)ッッッ!!!!オラーズカは、ただ黄金で出来ただけの都市ではなく、黄金をもってしてゴーレム軍団を生み出す巨大な炉を持っているということか。もしかして、ニコル・ボーラスがヴラスカに探させたものはこれ?イラストを見るに駐屯所は稼働しており、次々とゴーレムに黄金を流し込み《黄金の守護者》を製造している。
ただこのトークンたちは守護者と違って攻撃させることも可能だ。4マナ+タップで毎ターン増殖する黄金軍団...なかなかの驚異と言える。《ウルザの工廠》と比べるとトークン生成の能率は段違いだ。
そして、マナ基盤としても色マナを何でも2つ生み出すという安定感。これさえあれば大抵の呪文はプレイできるだろう。《アズカンタの探索》は《水没都市、アズカンタ》に変身してマナを伸ばすことが出来るのが強みだったが、この駐屯所にもそういう側面を期待できるかもしれない。
ただ、これだけ強力な土地を手に入れるのはなかなかに難しいね。4マナ4/4を出してちゃんと能力を起動し、自身のクリーチャーとそれが格闘を行った上でそれを死亡させねばならない。アドバンテージ損を避けたいのであれば、4/5以上のクリーチャーと格闘しなければならない。まあなんとかなる値ではあるが、それでも簡単な話ではない。
そもそも、能力を使わせてもらえずに死亡すると悲しいことになる。うかつにブロッカーに回すことも出来ず、かと言ってこれを打ち倒せるクリーチャーもおらずとなると......ん?《黄金の守護者》のテキストをよく読んでみよう。
②:あなたがコントロールしている他のクリーチャー1体を対象とする。黄金の守護者はそれと格闘を行う。このターン、黄金の守護者が死亡したとき、これを変身させた状態であなたのコントロール下で戦場に戻す。
これ、格闘してその場ですぐに死亡しなくても良いってことか。なるほど、じゃあ例えば対戦相手が守護者に対して除去を唱えてきた、それにスタックで自分の戦場の一番どうでもいいクリーチャーと格闘させて、その後除去を解決すれば《黄金炉の駐屯所》に変身してくれるってわけね。
なるほどなぁ、相手も変にこれに対して除去を使ったり出来ないってわけだ。相手の5/5をブロックしつつ《聳えるアルティサウルス》とかの高タフネスもちと格闘みたいに、まったくのノーリスク運用しても良いということでもある。
あるいは自分で除去するとかね。そう考えると、リミテッドでの使い勝手は思っているより良さそうだ。絶対に余剰マナが2以上ある状況で出したいね。変身してしまえば毎ターン4/4の圧力!地上戦はこれだけでどうにでもなってしまうだろう。《開花のドライアド》と組み合わせて地獄を作る?アリだな...。
構築で運用するとなると話は少し変わって、自力で変身させる必要がある。能力は限りなくコントロール向けだが、誰かと格闘するという部分でクリーチャーが必要になってくる...黄金軍団コントロールデッキを作るのはなかなか難しそうだ。変身後は伝説の土地ではないので、一応2体出して同士討ちさせることが出来る。投資に見合っただけのリターンかどうかはわからないが...決まれば目の前に広がる光景はまさしく黄金色。
《黄金の守護者》、そして《黄金炉の駐屯所》は大変に夢のあるカードだ。ゴーレムを倒して、都市の深奥に乗り込むというのもストーリー性があって素晴らしい。黄金のゴーレム軍団を増産して戦場を埋め尽くすというのは人間の欲求を最大限満たしてくれるものだ。
さあ、これからも公開されていく新カードと共に、まったく新しい誰も見たことがないデッキを構築してみよう。その時間こそが、黄金の経験となってくれることだろう...。
マジック:ザ・ギャザリング『イクサランの相克』Bigweb特設サイトに戻る