BIG MAGICスポンサードプレイヤーが選ぶ!『灯争大戦』注目カード Chapter 2
タグ:BIGMAGIC所属プロ, BIGs, MTGシングル, TOP3, プレビュー, 井上徹, 佐藤レイ, 加藤健介, 斉田逸寛, 朴高志, 村栄龍司, 松本友樹, 灯争大戦, 藤本岳大, 読み物『灯争大戦』いよいよ発売!この期待の新セットからBIG MAGICスポンサードプレイヤー達が構築シーンでの活躍を期待するカードを紹介するシリーズ第2弾!
前回はユニホーム集団BIGsのメンバーのTOP3を紹介しましたが、今回は所属プロを中心に、ミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019に参加したメンバー+αのレビューをお届けしましょう。
ロンドンはプレリリースと同じタイミングで開催され、ドラフトラウンドは発売前の『灯争大戦』を用いたものでした。
折角なので実際にリミテッドで使用したカードの評価も聞いて見ることにしましょう!それじゃあ早速、Magic Pro Leagueメンバーのこの方から!
佐藤レイ
・ミシックチャンピオンシップで実際に『灯争大戦』のリミテッドを経験して事前の予想より強い・弱いと感じたカードを教えてください
強かったカード
《突飛な幻想家》
環境のスピードが遅めである(がプレインズウォーカーを出されたときのために最低限のクロックは用意しておきたい)、
強力な2マナ域が少ない、3マナ以下のパワー3が少ない、マナフラッドに対する受け入れカードが少ないといった環境の特徴から、練習しているうちにどんどん点数が上がっていきました。
最終的には《エイヴンの永遠衆》とともに青のトップコモンになっていて、チーム曲者のドラフト合宿では全然流れてこなくなっていましたね。ルーターはやっぱりルーターでした(笑)
弱かったカード
《信頼あるペガサス》
カードリストを見たときは、マジか、ペガサスついにパワー2になったか、さすがマジック:ザ・ギャザリング3.0(『灯争大戦』のカードのスペックが高いためぼくはこの環境のことをこう呼んでいました)だな、
と興奮気味でしたが、実際に使ってみると《チャンドラの螺旋炎》や《ソリンの渇き》、《敬慕される炎魔道士、ヤヤ》に除去されることなどタフネスが下がったことによる弊害が思っていたよりも大きく、これ1/3のほうが強かったやん...と思わされることが多々ありました。環境に強力な2マナ域が少ないことや、そもそもプレインズウォーカーや低マナ除去が環境に多くアグロデッキで勝ち切るのがいつもよりも困難というのもマイナス要因ですね。
とはいっても白い攻めるデッキの中心になるカードではあるのですが、思っていたよりも強くないな、という印象を受けました。
・『灯争大戦』のカードのうち構築で注目しているカードを3枚コメント付きで教えてください。
3位《寛大なる者、アジャニ》
ミシックチャンピオンシップ翌日の月曜日にプラチナプロの井川くんと、増殖には夢があるから《ファートリの猛竜》を使ってみたいよねという話をしていました。
そこでそういえばアジャニあったよね、ローウィンのやつと大体一緒だった気するけど忠誠値いくつだったっけ?という話題になり、3か4じゃない?と言いながら実際カードを確認したら5スタートでした(笑)
マイナスから入っても4残る、プラスから入れば3点回復したうえに6残るというのは例えば赤単などと対戦したときなどかなり大きいと思います。
横並びするデッキが新環境においてどこまでやれるのかは未知数ですが、《ファートリの猛竜》《敬慕されるロクソドン》といったカードと合わせたセレズニアで使用されるでしょう。常在型能力がセレズニアのキーワード能力である「招集」と噛み合っているのもいいですね。
2位《復讐に燃えた血王、ソリン》
このカードはリミテッドで使っていて本当に強くて、構築でも十分使用されうるスペックだなと感じました。
驚くほどすぐに手の届かないライフになっていきます。
それから《アジャニの群れ仲間》がプラス能力と本体に攻撃したときで2回誘発すること、これまた忠誠値がすぐに高くなることも強力です。
スタンダードだったら《輝かしい天使》と一緒に使うのも面白いですね。
使用されるデッキは限定的になりますが、ポテンシャルの高さから全く使われないことはないでしょう。
1位《永遠神ケフネト》
追放除去ですら3番目に戻る能力で完全に対処されないこと、能力で公開したカードはプレイしたとしても手札に入る(最初公開したカードを2マナ軽く撃てるだけでまさかプレイしたあとに手札に入るとは思っていませんでした)、相手のターンでも誘発する能力、《溶岩コイル》でも除去できない5というタフネスにパワー4の飛行というフィニッシャーとしても十分なスタッツ、全てにおいて圧倒的なパフォーマンスを誇る強力なカードです。
《選択》がめくれただけでもう楽しくなってきますね(笑)
インスタントやソーサリーが多く含まれる青黒コントロールなどに1,2枚投入されるというのが一般的な使われ方になりそうですが、もしかするとカードの強さから3枚などデッキに入る枚数が増えていくかもしれません。あるいはオーバーキル気味かもしれませんが、《カーンの経時隔離》のような『ドミナリア』のレジェンダリーソーサリーと一緒に使われるかもしれませんね。少し重すぎるかもしれませんが、下の環境でも使用されうるスペックのカードだと思います。
井上徹
・ミシックチャンピオンシップで実際に『灯争大戦』のリミテッドを経験して事前の予想より強い・弱いと感じたカードを教えてください
強かったカード
《アショクの潜伏者》
セット内で主力となるコモンアタッカーのほどんどがパワー4なので、ブロッカーとしてとても優秀でした。
PWが多いこのセットではブロックされない能力がいつも以上に活躍する場面が多く、
青いデッキを組む時のキーとなるクリーチャーだと思います。
弱かったカード
これ単体でライブラリーを20枚削れるのでフィニッシャーとしての性能は十分かと思いきや、マイナス能力を5回使い切るまで守るのは想像以上に困難でした。
中途半端なタイミングで破壊されてしまい、結果としてカード1枚分の損で終わってしまう事が多かったです。
・『灯争大戦』のカードのうち構築で注目しているカードを3枚コメント付きで教えてください。
3位《ビビアンのアーク弓》
手札でなく場に直接出るため、マナを気にせず常に全力で起動できるのが素晴らしい。
マナフラ受けとしてはもちろん、クリーチャー主体のコンボデッキのサーチカードとしても活躍しそうです。
2位《終局の始まり
『カラデシュ』で活躍した《奔流の機械巨人》からの《天才の片鱗》を思い出します。
打ち消されないオマケも付いた強化版と言っても過言ではないでしょう。
《永遠神の投入》と合わせて、『灯争大戦』ではコントロールデッキが大幅に強化されそうです。
1位《永遠神の投入》
除去、ライフゲイン、フィニッシャーとコントロールデッキに必要な要素が詰まった一枚。 間違いなく今回の一押しです!
次期スタンダードはこのカードを4枚入れるところから構築を始めたいですね。
松本友樹
・ミシックチャンピオンシップで実際に『灯争大戦』のリミテッドを経験して事前の予想より強い・弱いと感じたカードを教えてください
強かったカード
いつもの土地をクリーチャー化するだけのニッサかー、としか思っていなかったのですが、実際に使ったらマナを倍生む能力がめちゃめちゃ強いしニッサ本人はめちゃめちゃ固いしでびっくりしました。
弱かったカード
「増殖」というキーワード
リミテッドの話ですが、「増殖」というキーワードそのものがめちゃめちゃ強いと思ってました。
実際強いのは間違いないという前提の上で、+1/+1カウンターの置きやすさの問題で考えていた程の強さではなかったです。
・『灯争大戦』のカードのうち構築で注目しているカードを3枚コメント付きで教えてください。
3位《世界を揺るがす者、ニッサ》
このカードをどう使えばいいか、考えは全然まとまっていません。
ただ、リミテッドで使ってみて物凄く強かったので、構築でも何かやってくれそうな気がします。
とりあえず《原初の災厄、ザカマ》を出すのがいいのかな?
2位《迷い子、フブルスプ》
統率者戦でにわかに注目されているカードですが、スタンダードでも《首席議長ヴァニファール》が喜んでいます!
《ラノワールのエルフ》が《迷い子、フブルスプ》に変身して2ドローして《拘留代理人》とかその辺になります!
1位《ニヴ=ミゼット再誕》
MAX10ドローは熱い!
クリーチャーもきちんと加えてくれるので《首席議長ヴァニファール》デッキでプレイしたいですね!
加藤健介
・ミシックチャンピオンシップで実際に『灯争大戦』のリミテッドを経験して事前の予想より強い・弱いと感じたカードを教えてください
強かったカード
《呪文喰いの奇魔》
今回はクリーチャーの代替となるPWと動員の付いたクリーチャー換算可能なスペルが複数デッキに入ることが多いため想像以上に成長し易いと感じました。
赤青のカラーリングでなくとも十分に運用可能です。
弱かったカード
《都市侵略》
MCでのドラフトピック中にマルチカラーのアンコモンなのでそこそこやるだろ、と思いピック。
しかし実際のところ3ターン目にはほぼ効果を発揮せず、終盤に唱えてもただデカいトークンがでるだけなのでかなり微妙でした。
毎回サイド後には別のカードに入れ替えており、よくよく考えればすぐ気付けそうなことだけに要反省ですね。
・『灯争大戦』のカードのうち構築で注目しているカードを3枚コメント付きで教えてください。
3位《大いなる創造者、カーン》
相手だけの《石のような静寂》能力に加え、ウィッシュボードによるサーチなどモダン以下の環境で活躍する可能性を秘めています。
プリズンデッキで採用し、相手に合わせたカードをサイドボードから叩きつけてやりましょう!
2位《ドビンの拒否権》
カウンター合戦に弱かった青白待望の1枚。
このカードの登場により、コンボデッキ相手の相性が格段に改善されそうです。
サイドボードだけでなく、メインボードからも採用されることになるでしょう。
これを構えながら《パルン、ニヴ=ミゼット》を出せば最強かも!?
1位《永遠神の投入》
1枚で盤面とライフを盛り返すコントロール待望の強力カードです。
パフォーマンスをフルに発揮させるためにも自分のライブラリーをを削ることに何かしらの役割を持たせたいですね。
場にクリーチャーがいないとそもそもプレイできないのでそこだけ注意です。
斉田逸寛
・ミシックチャンピオンシップで実際に『灯争大戦』のリミテッドを経験して事前の予想より強い・弱いと感じたカードを教えてください
強かったカード
《アーリンの狼》
平均的なクリーチャーサイズが小さい環境なので、デッキによってはかなり止めづらい。実際のミシックチャンピオンシップでも1stドラフトで青黒を組んだらクリーチャーを5体並べてもパワー3がおらず、押し切られる展開になってしまった。
最初見たときは使いにくい印象だったものの、使ってみると意外と役割が多い。
黒はそもそもコモンの優秀な除去に《灯の収穫》があるので、出たら仕事が終わっているクリーチャーが何枚かあると嬉しく、そこにマイナスしても良し。押している盤面なら相手のクリーチャーに使ってブロッカーを排除してのコンバットダメージとドロー誘発ダメージでライフを詰めるのに使っても良し。
弱かったカード
《戦慄衆の侵略》
今回の1stドラフト1パック目の1手目で出て、練習段階で使ったことも使われたこともなかったので「《苦花》だ!」と思って取ったが使ってみると特に強くなかった。何回かライフルーズしたあとに、適切なところで除去されてライフを削られるとそこからのダメージが痛いので、喜び勇んで取るほどでは無かったかなという印象。
・『灯争大戦』のカードのうち構築で注目しているカードを3枚コメント付きで教えてください。
3位《法ルーンの執行官》
白アグロのニューカマー。《軍団の上陸》や《敬慕されるロクソドン》を使い易くしつつ、後半は擬似除去になるというのが他にはない能力なので使われそう。
2位《永遠神の投入》
カラーリング的にはコントロールだが、3色ミッドレンジなどで本領発揮しそうなカード。3色デッキの問題となるギルランのライフ損失を補填できるのが偉い。
また、今後スタンダードで使われそうなライブラリーに戻る神サイクルも、相手のライブラリーを削ることで対処できるのも優秀。
1位《暴君の嘲笑》
昨今のスタンダードの2マナインスタント除去は何かを限定されている。《喪心》であれば伝説に効かない、《封じ込め》であればタップ状態にしか効かない等。このカードも例に漏れず条件があるが、その中でもできることが多い印象。
・キープ基準になる軽量除去。後手でも一つ上のマナ域が倒せるので安心。
・高マナ域はバウンス。コントロールでありがちな「ドローしたが手札を使い切れずに負ける」ことを緩和してくれる。
・自分のクリーチャーをバウンスできる。フィニッシャーとして戦場に出た時に何かするクリーチャーを用意できればベストだが、単純に戻して全体除去を撃って出し直すパターンでも効果はある。
朴高志
・ミシックチャンピオンシップで実際に『灯争大戦』のリミテッドを経験して事前の予想より強い・弱いと感じたカードを教えてください
強かったカード
チャンドラはダメージの能力と実質毎ターン2ドローに増えるようなプラス能力がバカにならず放置不可、テフェリーは常在型能力のお陰でコンバットトリックを一方的に押し付けれるのが凄いなと。
マナコストも軽く構築でも良く見る事になるでしょうね。
・『灯争大戦』のカードのうち構築で注目しているカードを3枚コメント付きで教えてください。
3位《伝承の収集者、タミヨウ》
使いこなすのは難しそうですが、シミックネクサスなど合いそうなデッキは存在し、手札破壊を防げる常在型能力はかなりの強さ。
新しく登場した強力な除去呪文である《アングラスの暴力》に耐性を持っている点も良いですね。
2位《嵐の伝導者、ラル》
こいつも凄い常在型能力持ち。
呪文を連打してれば勝ててしまう上、コピーまで出来るとは...
プレインズウォーカーを倒しに行けるプレインズウォーカーでありながらマナコストは安く、先置きも可能な所も高評価です。
また忠誠度を2増やせるプラス能力も、倒されにくくなって素晴らしいですね。
1位《夢を引き裂く者、アショク》
え?対戦相手はサーチ不可能!?
それがたった3マナで、しかも墓地対策まで兼ねててその上黒単色でも青単色でも使えるとか相当凄い事が書いてあります。
《暗黒の儀式》から1ターン目に出されたら結構なデッキが機能不全に陥るのでは...?
レガシーに一石を投じる可能性ありな、凄いカードです。
今回のプレインズウォーカーは本当に強力なカード揃いですね!
村栄龍司
・ミシックチャンピオンシップで実際に『灯争大戦』のリミテッドを経験して事前の予想より強い・弱いと感じたカードを教えてください
強かったカード
《灯を刈り取る者》
動員トークンとの相性が非常に良く、長期戦になった時のマナの使い道として優秀でした。
比較的遅めのドラフト環境に合っていましたね。
弱かったカード
《造反者潰し》
カードではあるのですが4マナはやはり重く、構えているのがわかりやすくケアされまくってました。さすがにミシックチャンピオンシップに参加するプレイヤーは皆上手かったです(笑)
・『灯争大戦』のカードのうち構築で注目しているカードを3枚コメント付きで教えてください。
3位《戦慄衆の解体者》
強化版《炎歩スリス》!
前環境の赤黒アグロを考えた時、強い2マナ域がもう一種類くらい欲しいなと考えていたのですがこのカードはその枠にぴったり収まります。
『灯争大戦』は全体的にカードパワーが高く他のデッキも強化されているのでこのカードが日の目を見るかは分かりませんが、期待を込めて。
2位《崇高な工匠、サヒーリ》
リミテッドで強いカードは構築でも強いだろ枠。
初期忠誠値が5と高いため、軽い《つぶやく神秘家》としてイゼットドレイクなんかに採用出来そうな気がしています。
マイナス能力もドレイクをコピーすれば高打点を期待できそうですね。
1位《伝承の収集者、タミヨウ》
シミックネクサスを純粋に強化する一枚。
《運命のきずな》や《荒野の再生》を探し、コンボに入った後は墓地に落ちたフィニッシャーを回収。常在型能力で苦手な手札破壊を回避するのはオリカ感あります。
藤本岳大
・プレリリース・パーティーで実際に『灯争大戦』のリミテッドを経験して事前の予想より強い・弱いと感じたカードを教えてください
強かったカード
《ヴラスカの懐刀》
クリーチャーだけやと思ってたらプレインズウォーカーを倒せるってしれっと書いてあってびびった。
いつもなら2/2のイメージだから余計強く感じる。
弱かったカード
《灯の収穫》
サクってラッキーみたいなクリーチャーがあまりいてない気がする。
5マナの《恐怖》とするなら普通。
・『灯争大戦』のカードのうち構築で注目しているカードを3枚コメント付きで教えてください。
3位《戦慄衆の侵略》
新世代の《苦花》になれるか。《ゴブリンの突撃》には用はない。
2位《アングラスの暴力》
雑に強い。どうせなら手札を1枚捨てるとかもつければよかったのに。
1位《時の一掃》
こんなんあかんよ。クリーチャー出されたからラスゴない読みで展開したら「ひゅっ」っていかれるわけやん。そんなずっこいこと許されへんよ。
以上、所属プロ・BIGs・りゅうじによるリミテッド&構築の注目カード紹介でした!
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