岩SHOW マジック：ザ・ギャザリング『基本セット2020』プレビュー《暁の騎兵》
タグ：MTGシングル, プレビュー, 基本セット2020, 岩SHOW, 読み物『基本セット2020』プレビューの時間だ！ついこの間まで『モダンホライゾン』のプレビューで毎日盛り上がっていたと思ったんだが...この夏は新商品ラッシュでマジックプレイヤーにとっては嬉しい悲鳴が上がってしまうアツいシーズンとなりそうだ。
さて、このBIG MAGICの新セットのカードをご紹介するプレビューも早いものでもう5年以上も続けさせてもらっている。色んなカードを紹介してきたなぁと思い出を振り返りながら、今回の依頼カードを拝ませていただいた。これは...神話レア！！まずそれだけでテンションが上がってしまう。
神話レアはセットの印象に関わってくる、看板的な存在だからね。そしてカード自体は...これまで担当してきたカード達を思い返してみる。《ネシアンのデモロク》から始まり、最新のものは《ミジウムの戦車》か。どいつもこいつもクセのある、パンチの効いたカードが多かったなぁ。
それらに比べると、今回紹介するカードはなんとも真っ当というか、王道的デザインでなんだか逆にビックリしてしまった。四の五の言わずにはよ見せろって？あぁ、とくと拝んでくれ！《暁の騎兵》の出陣なり！
暁の騎兵 ②ＷＷＷ
クリーチャー：エレメンタル・騎士
警戒
暁の騎兵が戦場に出たとき、土地でないパーマネント最大1つを対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは無色の3/3のゴーレム・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
暁の騎兵が死亡したとき、あなたの墓地からアーティファクトかエンチャントであるカード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
4/6
神々しい光の精霊が最高にカッコイイではないか。このイラストはFoilになるとその眩さが尋常ではなさそうだ。暁とは太陽が昇る前のほの暗い時間帯のこと。まさしく夜明け前という玄妙な色合いの背景も美しい。
この騎兵は、夜の勢力を打破し朝をもたらす存在なのだろう。ファンタジーの王道的な存在で、セットの看板たる神話レアに相応しい。
さて、肝心の能力だが...5マナ4/6警戒とタフネスが高めだが攻撃も狙っていける重量級だ。エレメンタルと騎士のタイプを持っているのでタイプを参照するシナジーも見込める。白マナを3つ要求する、いわゆるトリプルシンボルで拘束が厳しいので単色デッキ向き、使っても特殊土地に支えられた2色までが現実的か。
ここまで唱えにくくされているだけあって、その能力は中々に強力。まず戦場に出るだけで土地でないパーマネントを破壊できる！クリーチャーでも、エンチャントでも、アーティファクトでも、そしてプレインズウォーカーも！白はパーマネント全般に対処できる役割を与えられているが、クリーチャーでここまで幅広く触れることの出来るカードは珍しい。
『灯争大戦』の影響で現在のスタンダードのデッキはプレインズウォーカーを盤面に繰り出してくるものが大多数を占めている。そんな中でこの能力はあらゆるデッキに対して腐ることなく、一定の仕事はこなしてくれるだろう。
ただし、ここまでの万能さを得た代償として、これでパーマネントを破壊されたプレイヤーは3/3のゴーレムを得てしまう。4/6警戒の前にはこんなもの些細なものではあるが、場合によっては破壊が効果的に働かないこともある。
古いカードで言えば《内にいる獣》、最新のものなら《過大な贈り物》と同様の効果だね。これで破壊するパーマネントは自分のものでも良いので、状況によっては5マナで4/6と3/3を得るみたいな使い方も出来る点もGood。
これだけでも能力としては十分だが、《暁の騎兵》は駆け付けた時だけでなく去り際にも誘発する能力を持つ。死亡したら墓地からアーティファクトorエンチャントを回収、これもまた白が昔から担ってきた役目でもある。カードの損は絶対にさせないという、神話レアの意地を感じる。
この能力を活かすには上記2タイプのなんらかのカードが墓地に落ちていなければならないので、どんなデッキで使っても得するというわけではない。リミテッドであればアーティファクト・クリーチャーを入れておけば美味しい思いが出来るかも、ぐらいのオマケか。スタンダードであれば構築に工夫をして活かしていきたいところだ。
・相性の良いカード
《時を解す者、テフェリー》
【－3】能力で手札に戻して出し直してパーマネントを破壊しなおせる。役目を終えた状態ならテフェリー自身を割って3/3を得るのも良い。
《ベナリア史》
自動的に墓地に落ちるエンチャントなのでお膳立てをせずとも死亡時の能力で回収できる。騎士デッキで《ケイヤの怒り》などをプレイされた時にすぐに立て直せるのは大きな武器だ。《暁の騎兵》も騎士なのでⅢ能力でサイズアップするのも無駄がなく美しい。
《黒き剣のギデオン》
ギデオン自身が破壊不能を持っているので、彼を対象にすると失うものなく3/3のゴーレムを得られる。騎兵にも破壊不能や絆魂を与えながらどっしり殴っていく白単の中速デッキ、面白そうだ。
《アジャニ最後の抵抗》
自身のクリーチャーを破壊してゴーレムを得ると、このエンチャントも墓地に落ちて4/4飛行のアバターもついてくる！しかもしっかりと墓地にエンチャントが落ちるので、死亡時に回収も出来てしまう。《破滅の龍、ニコル・ボーラス》などで捨てさせられたものを拾えるのもなんともねちっこくて楽しい。
既存のセットでも組み合わせて楽しそう、強そうなカードが揃っている。ここに『基本セット2020』の新規カードが加われば...骨太な白いデッキが組めるはず！今後のプレビューにも期待しつつ、2019年7月6～7日のプレリリース、同月12日の発売日を待つとしよう！発売週末にはドラフト・ウィークエンドが控えている。その他、最新情報はツイッターのハッシュタグ#MTGM20で追いかけよう！それじゃあ、この夏の新セットと《暁の騎兵》が皆にとってエキサイティングなものにならんことを！
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