岩SHOW マジック:ザ・ギャザリング『イニストラード:真紅の契り』プレビュー
タグ:MTGシングル, イニストラード:真紅の契り, プレビュー, 岩SHOW, 読み物 BIG MAGICによる『イニストラード:真紅の契り』プレビューへようこそ!
え、この間やったばっかじゃないかって?確かに前回から2か月たたずのプレビューだもんなぁ...いまだかつてないハイペースっぷりにプレビューする側も驚いているよ。
マジックはここ数年、年間に4つのスタンダード関係のセットをリリースしており、大体春夏秋冬季節ごとに一つの新セットがお目見えするペースだった。しかし2021年は特別な年になる。この秋のセットがまさかの2つ。イニストラードを舞台にしたセットが9月と11月に連続リリースされるという史上初の試みだ。
9月24日に発売となった第一のセット『イニストラード:真夜中の狩り』は変身能力とフラッシュバックが再録、狼男が主役となり昼と夜というかつての狼男の変身条件をアレンジした新メカニズムが新しい駆け引きを生みだした。全体的にカードパワーも高めで、スタンダードやその他のフォーマットで活躍するカードが多く、イニストラードはやっぱり刺激的だなとプレイヤーに再認させるには十分なセットだった。初代『イニストラード』のテーマであるゴシックホラーに原点回帰した、セットに漂う陰鬱な雰囲気もたまらない。
まだまだ味わい尽くせそうなセットだが、11月19日に第2のセット『イニストラード:真紅の契り』も発売されることになる。今回はセット名とキーアートから吸血鬼が主役!狼男や腐乱するゾンビら、獣のように荒々しく襲い掛かる無慈悲な怪物らも恐ろしいが、美しく計算高くそして冷酷な吸血鬼もそれに比肩するイニストラードの恐怖の象徴だ。
どうやら『真紅の契り』では吸血鬼の豪華絢爛な結婚式が執り行われるのだとか?この次元の支配者と言ってもいい、吸血鬼の4大血族が一堂に集結しそうな大イベント...『真夜中の狩り』とはまた一味違った魅力にあふれていそうだ。
さて、今回この『真紅の契り』よりプレビューするカードは吸血鬼...ではない。ここで前回のプレビューを振り返ってみよう、紹介したのは《屍術の俊英、ルーデヴィック》とその変身後《ルーデヴィックの傲慢、オーラグ》だった。
公開時はストーリーが不明だったのだが、オーラグはルーデヴィックが生涯最後の作品にすべく作り上げた人間・タコ・ムカデ・各種機器と4つの脳を繋げて生命を吹き込んだものだと判明した。ルーデヴィックはオーラグに残酷な行いを促したが、オーラグは優しい怪物で殺戮などに対して疑問を持ったために幽閉されてしまったという。「永遠の夜/Eternal Night」仕様のイラストで小鳥を手に乗せ微笑むオーラグを不気味に感じたものだが、この笑顔はピュアなものだったとわかり、なんだかホッコリ。オーラグは死体をベースに作られたゾンビで、このように人工的に継ぎ接ぎして作られたゾンビをこの次元ではスカーブと呼ぶ。今回のプレビューはオーラグから続いて、このスカーブの新カードを紹介だ!
髑髏スカーブ UB
クリーチャー-ゾンビ
濫用(このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたはクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。)
あなたがコントロールしているクリーチャー1体がトークンでないクリーチャー1体を濫用するたび、黒の2/2のゾンビ・クリーチャー・トークン1体を生成する。
屈強な肉体に髑髏がいくつもつけられた歪な姿がカッコいい《髑髏スカーブ》の登場だ!そしてまさかの濫用能力持ち!濫用の初出は『タルキール龍紀伝』。それ以降『モダンホライゾン』『モダンホライゾン2』への再録はあったが、スタンダードに帰ってきたのは6年ぶりになる。
濫用はクリーチャーが持っており、戦場に出た時に他のクリーチャーを生け贄に捧げてもよいという能力。基本的にこれ単体では何か起きるという能力ではなく、濫用をすることでなんらかのボーナスが得られるというものだ。
この能力はしないことも選べるので、1枚のカードを臨機応変に扱えるというものになっている。生け贄ということはクリーチャーを1体失うというわけで、いつどんな状況でもそれを用意できるかというとNoなので、選べる能力なのはユーザーフレンドリーだな。
当時のスタンダードではこの濫用を活かして主軸にしたデッキがトーナメントレベルで活躍することはなかったので、今回の再録は期待したいところ。幸い、初出時に比べると生け贄に関してシナジーを形成するカードがたっぷりあるというのは期待できるポイントだ。現行スタンダードでも黒を中心とした生け贄デッキは成立しているからね。
《よろめく怪異》《ひきつり目》などの生け贄にしても損しない連中と組み合わせるのがまず思い浮かぶ。これらの死亡時能力を誘発させつつ2/2ゾンビを得られるのはかなりお得に見える。そういえば、このゾンビには腐乱が付いていない。そう、今回の腐敗具合はそこそこ、ブロックも2回以上の攻撃もできる頑丈なゾンビトークンが帰ってきたというわけだ。
タイプがゾンビなので勿論《滅びし者の勇者》を育てることが出来る。カード1枚で2回誘発は美味しいし、さらにこれらを《縫込み刃のスカーブ》で強化すると...なんだかすごい打点を早期ターンに叩き出せそうだ。
おそらくは他にも濫用するゾンビ、濫用とシナジーを形成するゾンビがいるんじゃないだろうか。『真夜中の狩り』だけではなんともパーツが足りなげに感じた青黒のゾンビデッキが『真紅の契り』で完成する時が来る...のかもしれない。
『イニストラード:真紅の契り』はオンラインでの先行リリースの後、11月19日(金)に販売開始予定。プレリリースは12日から18日にかけて開催予定とのこと。店舗でのプレリリースも久しぶりに開催できそうな流れで、実に楽しみだ。やはり新セットはプレリで剥いて、初見のカードでワイワイ盛り上がるのが一番楽しい。
『真紅の契り』のBOX予約やプレリリースへの参加は、是非お近くのBIG MAGICで!あるいは当サイトbigwebでも予約受付中なので、是非ご利用ください!それでは、血塗られた式場にてお会いしましょう。またね!
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