2014/03/14 リバイアサン - Card of the Day -今日の1枚-

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リバイアサン/Leviathan

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Markさんの代表作であると言ってしまっても文句のない1枚である。「ザ・ダーク」は、アーティストに「暗黒時代」というお題で自由に描いてもらったイラストを元にカードをデザインしているという、唯一のセットである。

全てのカードがその経緯で作られた訳ではないようだが、おそらくはこのリバイアサンも「暗黒時代」というお題の下で描かれた1枚ではないだろうか。巨大な生物は、純粋に人の恐怖に訴えてくる原始の恐怖であり、こんなものが頻繁に現れるようになればそれはまさしく暗黒時代だ。


このイラストからデザインされたのは、マジック初の・そして少しの間マジック唯一の二桁パワー・タフネスを誇る10/10の大怪物となった。

多くのマジックプレイヤーがこれに興奮し、使いたくなったことだろう。「第5版」に再録され日本語となったことで当時マジックを始めた多くの少年少女達の目にも「これは桁違いだ!すげえ!」と映ったことだろう。実際に10/10はすごい。2回殴れば人が死ぬ。しかし、代償はもっとすごい!


これを飼育しようとすると、まずアンタップする必要があるため次のアップキープに島を2枚も生け贄に捧げる必要がある。基本使用料というやつだ。そうやって叩き起こしたこのビッグシングを、今度は攻撃させるためにさらに2枚の島を生け贄に捧げなければならない。これはパケット代だね。パケットを使用せずに突っ立たせてブロッカーに回せばこの生け贄は必要なくなるが、それでは何のために最新鋭の高額スマホにしたのやら。というわけで《ぐるぐる》や《クルフィックスの預言者》などの基本使用料無料プランと併用することでうまく使っていこう。いずれにせよ、攻撃時の島2枚は支払わねばならないのが痛いところではある。


この《リバイアサン》、古くから人気が高く専門のコレクターも少なくないポピュラーな1枚だが、誰もが知るこのカードについてこんな議論をしたことはないだろうか?

「《リバイアサン》って水中にいるの?それとも空中?」そう、《リバイアサン》とは海の王・大怪物のことである。従ってこれも水中生物と考えるのが自然だが、このイラストでは手前にある小屋や青っぽい背後の空間が、水中なのか空中なのか…見る人によって意見がわかれる独特の世界観を持った1枚になっている。これについてはMarkさんご自身の回答を紹介しよう。


「皆が『このパピー(アメリカに生息するウーパールーパーの仲間、マッドパピーのこと)は水中にいるのか、それとも宙を舞っているのか、聞いてくる人が多くいます。私は、そのどちらの解釈でも満足です。しかし、これが夜空であるという感覚を伝えたかったという思いもあります」


周りの枠の色が青いため、またカードとして印刷されたものは現物と大きく色合いが異なるというのもあるだろう。イラスト上部には白く輝く月の姿もあり、大きい画像で視ることでMarkさんの言う夜空である感覚も十分に伝わってくると、僕は思う。

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