2014/09/12 真夜中の決闘者 - Card of the Day -今日の1枚-

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真夜中の決闘者/Midnight Duelist

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「プロテクション」って何なんだろう。例えば色に対するプロテクション。これは「アルファ」より登場した、マジック最古にして基本的な能力の1つである。

《白騎士》《黒騎士》や《~の護法印》シリーズに見ることが出来るこれらの能力は、主に白が担当していることからも防護魔法・信仰による奇跡のような扱いであることがわかる。

後に登場した数え切れないほどのカード達も、イラストでは生まれつき耐性を備えている生物として描かれていたりして、フレーバーと合わさることでプレイヤー達を納得させてきた能力である。

しかし、そのフレーバーを重視すればするほど、少々納得のいかないことが多い部分もある能力だ。例えば《銀騎士》が《火葬》で焼けないのはその装備の雰囲気からよくわかる。しかし、《密林の猿人》を同様の装備で無傷で抑え込むことが出来るのはどうなんだろう。

《炎の精霊》は理屈が同じだからわかるんだけどね。ゴリラと炎、全く本質が異なるこれらのものに対峙し、同等に無敵に立ち回る。それほどまでに、このマジックの世界を形成するマナという存在は絶対なのか。


その点、ごく限られた範囲に対するプロテクションは体感的にわかりやすくて個人的には良いデザインだなと思っている。

例えば、特定のクリーチャータイプに対するプロテクション。この《真夜中の決闘者》は対吸血鬼に特化したヴァンパイアハンターである。彼のプロテクションは、そのイラストから察するに信仰や奇跡といった類のものではなく、純粋に「特化」した結果であるように見える。

吸血鬼達が用いる様々な幻術や、その人間離れした腕力から繰り出される純粋な暴力を、彼はその卓越した対吸血鬼戦術を用いて巧みに回避する。こういう、「戦闘ムービー」が脳内再生できるクリーチャーはそれだけで面白い存在だ。


ただし熟達の回避能力を誇る彼であっても、その腕力は完全に吸血鬼をねじ伏せるものではない。

《夜の子》のような最下級の吸血鬼であればその心臓に杭を突き立てることができるが、少しランクがあがるとその足止めをするのが精一杯となってしまう。

ここは各種装備品などで、彼の復讐を支援してあげたいところ。そのように装備を整え、より信仰の力を強く持った存在が《精鋭の審問官》だ。あぁ、イニストラードの世界観って、良いなぁ…。

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