2014/04/22 Red Scarab - Card of the Day -今日の1枚-
タグ:Card of the Day, Red Scarab, アイスエイジRed Scarab
「スカラベ」とは、俗に言う「フンコロガシ」のことである。正式な和名は「タマオシコガネ」、名前の通りコガネムシに近い甲虫類の総称であり、彼らの最大の特徴は通称の通り「糞を転がす」ことである。彼らの主食は草食動物の糞であり、これを丁寧に丸めて塊とする。
そして逆立ち状態で後ろの脚をうまく使ってコロコロと糞の球を巣穴へと転がしていく。巣穴に運ばれた糞には卵が産みつけられ、幼虫はこの糞の球の中身を餌として成長し、糞の球の中でサナギ・成虫と成長して外の世界へと出てくる。
この彼らの生活史を視た古代エジプト人達は、彼らが崇拝する太陽神・ケプリとスカラベの共通性を発見し、彼らを同一のものであるとみなした。太陽という球体が転がることで朝と夜が訪れ、その太陽から自分自身を創造する、この小さな甲虫が神の使いであると崇められたのだ。
古代エジプトでは、このスカラベをモチーフにした金属や石の加工品が多く作られているし、1つのシンボルとなっている。
マジックの世界にもこのスカラベは存在し、古代エジプト同様に1つのシンボルとして愛されているようだ。「アイスエイジ」にて白の1マナオーラサイクルとして登場した《~ Scarab》。
5色に対応した対策カードとして用意され、いずれも「エンチャントされているクリーチャーは、~のクリーチャーによってはブロックされない。」「エンチャントされているクリーチャーは、対戦相手1人が~のパーマネントをコントロールしているかぎり、+2/+2の修整を受ける。」という2つの能力を持っている。~に当てはまるのは色だ。その対赤ヴァージョンがこの《Red Scarab》。
タフネスが2上がるのは対赤にはありがたいボーナスだ。大抵の火力の射程圏外に逃れることが可能だ。さらにパワーが上がりブロックもされなくなるのは、ダラダラ相手をしていると火力を全力で放ってくる赤相手にゲームを少しでも早く決められるので評価できる。
とは言え、オーラの弱点である「つけるタイミングに合わせて除去を撃たれて地獄を見る」という展開に比較的なりやすいのは事実だ。
じゃあ、呪禁とかプロテクション赤持ちにつけるか…って、もうすでに火力耐性あるがな!しかも、相手がフルバーンで赤いパーマネントを全く出してこなかったら?というか赤のクリーチャーって基本的にブロックに回らんやつらでしょ。…こんな感じで、不要とされる不遇な1枚である。イラストは太古の宗教アイテム感があっていいんやけどね~