2014/06/14 忌まわしき者 - Card of the Day -今日の1枚-

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忌まわしき者/Abomination

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「グロテスク・ウィーク」のシメは「ザ・グロテスク」「トラウマ注意」「ホラー十傑衆」と呼ばれる《忌まわしき者》だ。ちなみに、呼び名は全て今つけた。皆も「アボミネーション君」のことをこう呼んであげてほしい。「ホラー十傑衆」はノリで書いてみたが、ちゃんと十枚選定するのもおもしろいかもしれない。

さて、こんなノリになってしまうほどの最上級のグロテスクさを誇るこのカードを解説していこう。

5マナ2/6、タフネスは申し分ないがパワーが低いため、アタッカーとして用いるには打撃力も突破力も足りない。 比較的非力なこのカードは、その能力にこそ真価がある。

緑か白のクリーチャーにブロックされるか、ブロックするかした場合・即ち「接触」した場合、 戦闘の結果如何に関わらず、戦闘終了時に問答無用で破壊してしまう能力を持っている。

所謂「バジリスク能力」であり、マジックの初期のカードにはちょくちょく見られた能力だが(今ではすっかり「接死」にその座を奪われた)、 黒いカードとなるとこの《忌まわしき者》と《Infernal Medusa》が含まれた「レジェンド」が初出である。

色を選ばない《Infernal Medusa》と、壁を突破でき高タフネスな《忌まわしき者》。

なかなか面白い棲み分けだが、今現在だと「同じセット同じレアリティで効果が似過ぎ!」と叩かれるのは明白。 競技レベルのリミテッドのことも考えると、カードデザインって大変なことです。

かつてのクリーチャータイプは「忌まわしき者」、勿論1属1種。 クリーチャータイプ検索でトップに出てくる栄えある種族だったが、現在では「ホラー」となり、「忌まわしき者」は消滅。 なんだか寂しい気持ちになるのはどうしてだろう。

イラストを担当したのはMark Tedin氏。Markさんの持ち味が存分に発揮された素晴らしくグロいイラストがたまらない。このイラストの誕生秘話をご紹介しよう。

ある日、Markさんはいつものように喫茶店でコーヒーを飲みながら作品へのイマジネーションを膨らましていた。

ふと、本棚に並んでいるペーパーバック達に目をやると、ある一冊の表紙に「風景とドロッとした半透明の頭部」のようなものが見えた。これによりイマジネーションが加速されたMarkさんは、そのままスケッチを開始。

このイラストのラフを仕上げ、彩色する際に用いる色見本もその場で描きとめた。作業がひと段落して、Markさんは本棚へ歩み寄った。

自分が目にしたその本は、一体何なのだろうか?彼が手にした本の表紙に描かれていたのは、なんと「レオナルド・ダヴィンチの自画像」だった…。

こんな興味深い逸話があるカードイラスト、なかなかないよ!

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