2014/12/02 落盤 - Card of the Day -今日の1枚-
タグ:Card of the Day, メルカディアン・マスクス, 落盤落盤/Cave-In
映画を観ていて「お金かかってるなー」と思うシーンはこれまで数え切れないほど見てきた(その逆も然り)。CGは勿論だが、個人的にはそれらに頼らない「実際に○○する」という方が贅沢というか、その気概を買いたくなるもので。○○するに当てはまるのは概ね、壊すとかそういう単語なんだけど、一番好きなのは「爆破する」かなと。某映画の病院の爆破なんかはちょっとトラブル起こったけど、そのおかげで素晴らしいアドリブも生まれたものだ。ちょっと話はそれたが、爆破シーンは何故か人間の心に響くものだ。不思議な話だが、何かが崩れ去り爆炎を上げる様は文字通り焼きつくものだ。マジックで爆破シーンと言えば、《落盤》なんかはまさに映画のワンシーン。今日はこの1枚について書こう。
「メルカディアン・マスクス」ではテーマの1つに「ピッチスペル」が取り上げられた。本来のマナコストを支払うかわりに、別のもので支払ったり、あるいは条件によっては純粋にマナコストがタダになる、そういったカード達が溢れることになった。それらピッチの赤のレア枠の1つを担当したのがこの《落盤》である。その効果は《紅蓮地獄》オマケ付きといったもの。プレイヤー&クリーチャー全体に2点のダメージをバラまくソーサリー全体火力だ。正直、5マナでこの効果はリミテッドでは強力でも構築ではあと一押し足りない。
その一押しが、赤い手札1枚を追放することでマナを払わなくてもOKという優秀なピッチコストだ。この同色の手札1枚を切って…というのは各色のレアに用意されているサイクルなのだが、このカードはサイクルの中でもピッチの便利さがずば抜けている。というのも、基本的にピッチコストの支払いはカードアドバンテージを自ら破棄するものであるため、便利だけども割高なのである。しかし《落盤》は、状況によってはトークンやウィニーを展開してきたところをグバンと一網打尽に出来るため、2:(2以上)の交換をとることが可能であり、アド損所か得する1枚なのである。
ソーサリーであり、手に持ってからすぐに撃てる点は《燃え立つ願い》のサーチ先としてなかなか優秀であり、「デスゴブリンウィッシュ」や「アグロローム」などでしばしば採用されていたもんだ。おそらく、今のスタンダード環境にこれが存在するならば、大活躍を見せる1枚となっていただろう。15年前とは思えない、非常に完成度の高い1枚だ。