戦場での猛進/Rush of Battle

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/04/17

戦場での猛進/Rush of Battle

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 もしかしたら、『基本セット2015』以降に導入された所謂「新・新枠」のカードについてこのコラムで書くのは初めてのことか。どれだけ自分が古いカードを愛して優先的に書いているのかがよくわかった。そろそろ新顔だった連中たちもドラマを残してきているので、何かしら書くことも出来るだろう。

 

 「突進ウィーク」であるが、まあ猛進も似たようなものでしょう。「猪突猛進」が示すように、力強く進むさまを表す言葉であり、新生活に挑む皆にはこれを貫いてほしいと思っている。エネルギーのいることだが、このカードのような心のソーサリーを見つけて欲しい。

 

 『タルキール覇王譚』ドラフトは久々にそれなりの数をプレイした環境だった。一番成功したと感じたアーキタイプは、個人的にはアブザンの戦士ビートだった。次いで、マルドゥの同じく戦士ビート。読んで字の如く、戦士を中心としたクリーチャーでビートダウンしていく、シンプルな戦略だ。白と黒には軽くて戦力になる戦士が複数おり、それらを緑か赤でサポートする、というのが大好きな戦略だった。その戦略を支えるのが、コモンの「バーラン」こと《戦場での猛進》だ。バーランとは、《踏み荒らし》の英名「Overrun」から出来た俗語。自身のクリーチャーを殴りに行かせるために全体強化するソーサリーの類をこう呼ぶ。

 

《戦場での猛進》は全体に+2/+1修正と、本家バーランにはかなわない。まあ、コモンでシングルシンボルの白のカードに、あまり完璧なものを求めても酷と言うものだし、そうなるとドラフトが「酷いゲーム」になってしまいかねない。トランプルが着く訳ではないので、よりクリーチャーを並べることが重要となるカードだ。それらに飛行なんかが着いていれば尚良い。

 

 このカードは、どんなクリーチャーでも強化することが出来るが、一応は部族サポート呪文であり、真の効果を得られるのは戦士のみ。戦士であれば、サイズアップに加えて絆魂が付与される。これが、これがつえーんだわ。リミテッドというものは、基本的にダメージで決着をつけるゲームだ。構築に比べると除去も優秀なクリーチャーも限られてくるため、無駄遣いは出来ない。可能な限りは、相手のアタックを自らの肉体で受けるもの。5点を嫌がりチャンプ・ブロックをすれば手駒は減る。しかし5点を受けるのが痛いのもまた事実だ。そんな時、この絆魂が本当にありがたい。これが2枚ほど取れているデッキでは、もうライフは気にせず自身の戦場に1体でも多くの戦士を出すことを優先して行く。徐にこれを唱えて、サイズアップした戦士で攻撃。これで対戦相手を討ち取れなくても、ライフを13点回復、なんてやっちゃうとダメージレースにならなくなる。いやー、昨年秋はホンマにお世話になりました。


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