ストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourge

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/05/29

ストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourge

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 ハーコンは還って来なかった。いや、カードとしては常に還ってくるものなんだけども、僕らの元に還ってくることはなかったのだ。いやだから...禅問答はオシマイ。どこに還って来なかったのか=『モダンマスターズ2015年版』に。常に還ってくるのは何処か=戦場に。本日は生と死をグルグル回るおじさんについて書くとしよう。

 

 なんと身の丈3メートル。その手にしたるは倍の6メートルはあろうかという長刀使い...とのことだがイラストで手にしている刀は普通に足元に向けているので、設定にあるものとは別の呼びの刀を手にしているのだろう。ゴリラっぽい顔だが、ゾンビであり騎士である。ストロームガルド騎士団の将軍で、アンデッドの大軍を率いているお偉いさんだ。

 

 カードとしては、アンデッドであること・そして騎士団長であるというフレイバーを完全に再現し、なおかつカードとして強力でもあり、そして今後見ることもない強烈なアクを放つ...完璧なデザインを施された1枚だと個人的には思っている。

 

 まず、手札から唱えることが出来ない!この強烈なデメリットをどう見るか、この時点であなたの"ハーコン愛"がもうすでに試されている。3マナ3/3という戦闘向きのサイズながら、どう扱って良いものか...というこのデメリット。だが安心して欲しい。墓地からなら、何の問題もなく唱えることが出来る。ゾンビの将軍ならば、生きた状態で戦場に降ってくるのではなく、墓から蘇ってナンボだろ!という熱い主張を感じずにはいられない。幸い、黒には墓地にカードを落とす手段などいくらでもある。そこは安心して、この能力のメリットな面を見て欲しい。一度戦場に出れば、後は何度死亡しても墓地から唱え続けることが出来る。まさしく、不死身の大将軍なのだ。

 

 さらに墓地から起き上がってくるのは自身のみではない。将軍が戦場に立つと、その命を受ける騎士達もまた蘇ってくる。騎士であるカードも墓地から唱えることが出来るようになる。これまた強烈で、ハーコンが戦場か墓地にいる限り、終わらない騎士の大軍を生み出し続けることが出来る。《宮廷の軽騎兵》との相性は良いなんてもんじゃなく、わざとこれをグルグル回してドローを掘り進めることが出来た。また、《名も無き転置》との組み合わせは全クリーチャーデッキにとっての悪夢だ。騎士クリーチャーとは書かれていないのがこのカードの運命を大きく変えた。「ネームレス・ハーコン」という「名前あるがな!」とツッコミたくなるデッキ名も素敵で、マジックの歴史に確かにその名を刻んだのだった。

 

 最近は、各種統率者系フォーマットで度々ネタにされている。統率領域にあるこのカードを墓地へと移動させる手段は黒単色では存在せず...不可能を可能にするカードの登場を、全黒民が待っている。


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