報復するものオロス/Oros, the Avenger
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Oros, the Avenger, プレリリース, 報復するものオロス, 岩SHOW, 次元の混乱, 統率者Card of the Day -今日の1枚- 2015/06/12
報復するものオロス/Oros, the Avenger
「Avenger」という単語が「報復するもの」と訳されている唯一の例がこのオロス様。《Oros, the Avenger》という英名の響きはイカスぜなんてもんじゃ効かず、和名も「報復者、オロス」が良かったなんて思ってしまうが...これは、伝統があるからしょうがない。
「~るもの、~」というカード名で統一されている伝説の3色ドラゴンサイクルに属しているため、これ1枚のためにフォーマットを崩すわけにはいかなかったのだ。
そらしゃーない。様式美、というものもそれで染め上げれば美しいものだ。10体からなるこのサイクル、オロス様は『次元の混乱』で登場した後期組、ある1色と対抗色2色...楔3色と呼ばれるカラーで彩られた異質なドラゴンの一頭である。
この白黒赤の3色、しばらくはオロスカラーと呼ばれ「オロスコントロール」などのデッキ名を定着させたりしたが...2014年、この3色の軍旗をかかげる"マルドゥ"にそのポジションを完全に奪われる。
同期のドラゴン全員がそうなんだが、オロスは一番覚えやすく、最も浸透していたためにダメージは最も大きかったことかと思われる。
さて、オロスの能力解説に移ろう。3色の6マナ6/6飛行、これはサイクル共通のスペック。もう、これだけで十分強い。モミールベーシックなんかでは最後まで制空権を握ってくれることだろう。
さらに、このサイクルは対戦相手に戦闘ダメージを与えた際に、自身の中心となる色を含む3マナを支払うことでボーナスを得られるという能力を所持している。オロスの場合、白なので白っぽい能力を...あれ、直接ダメージ?そう思った方も少なくないだろう。
無理もない、元来白はダメージを与えることは苦手な色だ。ただ、このカードが収録されているセットは『次元の混乱』。色の役割が意図的にシャッフルされたセットで白が与えられたのは、自身の色以外に作用する除去。《太陽の槍》を見ればそれは明白。というより、オロスの能力がまんま《太陽の槍》で、おそらくこのドラゴンが陽光を射出している様を描いたカードだったのだろう。
勿論全体に3点ダメージは強力で、これのようなファッティが抱える、自身が戦場に出るまでに展開されたクリーチャーに押し負けるという弱点を克服している。
イラストを担当したDaren Bader氏は通常版とプレリ版の両方を担当しており、お気に入りのようだ。
他のドラゴンのような鉤爪ではなく、四足草食獣のような蹄を有しているのがチャームポイント。自身の画集の表紙に使用し、さらに同じく担当した《憤怒の天使、アクローマ》と相対する神話の如き光景を描いている。
このまま戦うとプロテクションで一方的な展開になってしまうので、是非とも自制していただきたいところだ。