戦精神の象徴/Emblem of the Warmind
タグ:Card of the Day, Emblem of the Warmind, MTGシングル, 岩SHOW, 戦精神の象徴, 未来予知Card of the Day -今日の1枚- 2015/11/24
戦精神の象徴/Emblem of the Warmind
GP神戸、お疲れさまでした。例によってGP開幕前に書いているので結果は不明、「アブザンアグロ」が前評判通り走り抜けたのか?はたまた全く別のデッキが新たなる時代を築いたのか?未来予知しながら、締め切りにヒイヒイ言いながらPCに向かっている。今週のテーマは...戦!GPと言えば、参加権利もなくマジックが好きなら誰でも参加できて、3000人規模のプレイヤーがたった1つの優勝の座を賭けて勝負する。即ち、戦国時代さながらの戦場(いくさば)だ。マジックのルール用語にも戦場(戦場)ってあるしね。GPの熱気の余韻もまだあることだろうし、戦に関するカードをご紹介しよう。「戦(いくさ)ウィーク」の開幕だ!自分で書いてて訳わからん序文だが、勢いがあれば説得力は自ずとついてくると信じよう。
GPに挑む者、マジックプレイヤーそのものを象徴するかのようなカード名を持った1枚《戦精神の象徴》。カード名、カッコ良すぎ。「戦精神」とかいうズッシリした、普段の生活においてまず触れることのない単語。その象徴ときたもんだ。人の心に生まれる、戦うという意志のエナジー、その具現化といったところか。イラスト中央の男性の頭上に浮遊し輝く王冠のようなものがそれだ。この象徴を頭上に煌めかせた戦士は装備を手に勢いよく駆け出しており、また彼の後ろに続く戦士達も同様に...むしろ鼓舞されてより勢いに乗って盾と矛を掲げて猛進している。このカードの効果は、まさしくこんな感じだ。
「あなたがコントロールするクリーチャーは速攻を持つ。」比較的よく見るテキストだが...この能力を持っているのがオーラとなると、そら珍しい。オーラはそもそもつけられたクリーチャーが恩恵を受けるカードだが、このカードはあなたがコントロールするすべてのクリーチャーに影響をもたらし、しかも別につけられているクリーチャーのみが特別に得られるボーナスもなし。20年を超えるマジックの歴史内でも変わったデザインである。これは『未来予知』のタイムシフト、通称未来枠に属するカード。これまでになかったあんなデザインこんなデザインが詰め込まれたカード群の中で、《戦精神の象徴》はつけられているクリーチャー以外にも恩恵を与えるオーラというありそうでなかったカードのポジションを与えられていた。
全く同じ能力を持ったエンチャント《熱情》と比べると、1マナ軽くなった分、オーラとなったことで弱点が増している。つけられるクリーチャーを先出しして確保することが必須となり、《熱情》や《ヤヴィマヤの火》のようにとりあえず貼っておけばトップから降ってくるクリーチャーが皆速攻、というわけにはいかなくなった。そのため全体除去に対しても耐性は皆無、どころかバウンスなんかでヒョイっと捌かれるとともに突撃しようとしていた仲間もビタ止まり。そんなわけでカードとしての信頼度はなかなかに低い。ここにサイズ修正や、あるいは墓地に落ちても手札に戻ってくる能力がついていればあるいは...と思ってしまう。この実験的なカードの精神を引き継ぐ1枚が後に現れることに期待。