BIGMAGIC Sunday Legacy 準々決勝 中嶋 拓人(東京)対 吉田 渓(東京)

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texy by Seigo Nishikawa   朝早くから行われた予選ラウンドが終結し、いよいよ決勝トーナメントが開催される。席に座り書類等への記載を終えた8人は静かにそのときを待つ。 誰も喋る者はいない。疲労はしていないはずは無いが、今はそれ以上に集中し気合を溜めているといった風情である。後1試合か、2試合か、はたまた3試合か。勿論その最後の選択肢を求めて、これから8人は戦いを始める。 「おまたせしました、これより決勝トーナメントを開始します。」 ヘッドジャッジの声が、やや静かになった会場に響き渡る。その声におびき寄せられたように観戦客が集まり始めると、静かだったはずの広場が少し賑やかとなる。 8人は今日共に歩んできたデッキを取り出し、これまで何百回と行ってきた所作に従って静かにシャッフルを開始する。 「ゲームを開始してください」の合図と共に再び静寂の世界へ。ON/OFFの切り替えがより一層の緊張感を醸し出し、そしていつもの光景がまた開始される。  

BIGMAGIC Sunday Legacy 準々決勝 中嶋拓人(東京)vs吉田渓(東京)

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Game1

予選上位の吉田は初手の7枚を確認するやさっと「キープ」と宣言、そしてその言葉どおりの攻勢を一気に見せ付ける。 《Underground Sea》から《秘密を掘り下げる者》をキャストすると、呼応するかのようにこれが《秘密を掘り下げる者》へと即座に変身。第2ターンには、《若き紅蓮術士》。続区ターンには《渦まく知識》《死儀礼のシャーマン》、さらに《稲妻》を重ねるというロケットスタート。   ヨシダ この間中嶋も《真髄の針》で《不毛の大地》を止めたり、《探検の地図》を出して道を模索するも、流石にこの圧力を抑えるには弱々しいと言わざるを得ない。 吉田の第4ターンを迎えると、戦場には《昆虫の逸脱者》《若き紅蓮術士》エレメンタルトークン2体、そして《死儀礼のシャーマン》。ここから生み出されるダメージ9点は即ち中嶋の残ライフと同値であった。 吉田 1-0 中嶋  

Game2

吉田の勢いにやや飲み込まれてしまった感のある中嶋だが、ここはじっくりと考え込むことで気持ちを入れなおす。 ナカジマ2 《古えの墳墓》から《厳かなモノリス》。早くも続くターンには、6マナ・7マナへのジャンプアップがあることを見せる中嶋。だがそれは許容できない吉田は、《不毛の大地》で《古えの墳墓》を破壊する。ならばと中嶋は《微光地》から《真髄の針》で《不毛の大地》を指定し、これ以上の土地破壊には断固としてNoを宣言。 《黄塵地帯》 《歪める嘆き》 《微光地》 《微光地》 という中嶋の手札を《ギタクシア派の調査》で確認した吉田は《思案》に耽ると、《若き紅蓮術士》をキャスト。中嶋の《歪める嘆き》を引き出していく。《歪める嘆き》の対象となるクリーチャーやスペルは、レガシー環境では非常に幅広い。 中嶋は《厳かなモノリス》からマナを生み出すと《黄塵地帯》を起動して、吉田の《Volcanic Island》を破壊する。デュアルランドだらけの吉田のデッキに対してこの《黄塵地帯》の圧力は非常に大きい。だが吉田からはすぐに《霧深い雨林》がセットされ、今は少しかみ合っていないか。 吉田は再び《Volcanic Island》を手に入れると、本命たる2枚目の《若き紅蓮術士》を送り出すと、中嶋からの《難題の予見者》を《Force of Will》で迎撃する。吉田の《若き紅蓮術士》とエレメンタルトークンによる攻撃が再開される。 中嶋は耐える。《ワームとぐろエンジン》をキャスト。これも無念にも《Force of Will》されてしまい、吉田からはさらに《若き紅蓮術士》が追加。だが中嶋、続いて再びの《ワームとぐろエンジン》。 これが遂に通り、その余りのサイズと絆魂能力の前に吉田の攻撃が止まってしまう。 一転攻勢だ中嶋は《ワームとぐろエンジン》での攻撃をしかけ、残りライフ15へと回復。それならば吉田反撃。貯めに貯めたエレメンタルトークンがが攻撃をしかけ、中嶋のライフは再び5。   DSC_0998 状況を確認しよう。 中嶋のライフは上記の通り5。戦場には《ワームとぐろエンジン》。 吉田には《若き紅蓮術士》が2体、エレメンタルトークンが6枚。見えている限りで10点のクロックとなる。ライフは10、手札は2枚。 新鮮なカードをドローする中島。それを見ると、この試合一番の熟考。考えをまとめあげると手札とあわせ2枚のカードをセットする。   ithcandera そして《ワームとぐろエンジン》を再び戦場へ。吉田はこれに1体のエレメンタルトークンを差し出す。すると中嶋は、戦闘終了ステップに《Maze of Ith》を《ワームとぐろエンジン》に向けて使用する。そう、まだこの時点では攻撃状態の《ワーム》に活をいれ、ブロッカーとして立たせようと言う判断である。普段ではなかなか見受けられない実にテクニカルなプレイ。 吉田はこの動きをジャッジに確認を取り、戦闘終了ステップの説明を受ける。「なるほど」と頷くと、自身の持つ2枚の手札のうち1枚、《もみ消し》を公開する。ならばと中嶋は、《Candelabra of Tawnos》に灯を灯して《Maze of Ith》をアンタップ。 吉田からは stifle   《もみ消し》再び。 そしてこの2回の《もみ消し》により、吉田は7枚目のエレメンタルトークンを手に入れた。数を確認した中嶋は「ありませんね」と笑顔でライブラリーを片付けるのであった。 吉田への友人のから発せられた「おめでとう」の言葉が、再びONの世界へと会場を切り替えた。   吉田 2-0 中嶋   見事な押し切りと、冷静な判断で吉田、ベスト4進出。 BIG MAGIC Open特設ページに戻る