海檻の怪物/Sealock Monster
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Sealock Monster, テーロス, 岩SHOW, 海檻の怪物Card of the Day -今日の1枚- 2016/04/14
海檻の怪物/Sealock Monster
海檻の怪物/Sealock Monster海は広いな大きいな。中学の頃、林間学習的なイベントでカヤックで近海を周遊するということをやった時の事。あれは和歌山かどこか、忘れてしまったが...とにかく海水はとてもクリアで、テンション《倍増の季節》な我々中二男子は大はしゃぎでハイスピードでオールをブン回し、他のカヤックを抜き去っては悦に浸っていた。そんな時、一人の大人しめの子が海にオールをポチャン。一番身軽なヤツが「しゃーないなー」と泳いで取りに行くことに。海にザブンとそいつが飛び込んだ瞬間、黒い塊がヌゥっと出てきて...全員発狂。気持ち悪ぃぃと暴れる者。見たい見たいと立ち上がる者。当然の如く、《転覆》。
結局あの黒い巨大な塊は何だったのか、分からずじまい。ウツボかなんかなのかな、と思っているんだが...とにかく不気味でしょうがなかった。海は広く大きく、そして底知れぬ深き世界に魔物を有しているのだ。
マジックで、広い海と言えば...次元テーロスが思いつく。それまで、どうしても人間らがメインキャラクターであるため、陸地が主戦場・物語の中心だったのをテーロスのストリーが塗り替えたように感じたものだ。広大な海に住まうは《海の神、タッサ》。そして彼女と戦うのは、エルドラージに対抗できる海の怪物を求めていた《荒ぶる波濤、キオーラ》。彼女らの激突に胸を躍らせたストーリーファンもいたことだろう。
この《海の神、タッサ》が支配するテーロスの海には、巨大な怪物がわんさかと住んでいる。タッサへの信仰無くしては、まともに船釣りも出来たもんじゃないだろう。今日紹介するのは、海の魔物・巨大タコ《海檻の怪物》を紹介しよう。
5マナ5/5と武闘派サイズ、イラストでもアクロス系の銅像を粉砕しており、スケールのでかさが窺える。このタコはタコらしく、行動できる範囲が水中とその周囲のみに限られている。攻撃させるため対戦相手の陣地へ送り出そうにも、そのプレイヤーが《島》をコントロールしていなかった場合、それは叶わない。このような、相手に《島》がなければ棒立ちになる海の怪物は青の定番である。
それらの怪物と違って、この巨大タコは自らその状況を打破できる力を持っている。海檻/Sealockの名の通り、ザバーッと波を起こして土地を海に封じ込めてしまう=地形を《島》へと変貌させてしまうのだ。『テーロス』のキーワード能力である"怪物化"は、マナを支払うとそのクリーチャーに設定された個数の+1/+1カウンターを置き「怪物的」という状態にする。この能力は怪物的ではない時のみ使用可能で、要するに1回こっきりのパワーアップというわけ。この怪物的になることで誘発する能力を持っているものもおり、このタコは対象の土地に島タイプを付与する。8/8へとサイズアップしつつ、青くない相手にも殴りかかってくるようになるのだ。
リミテッドでは壁としてなかなかなサイズで、後半は怪物的になり殴ってくるため悪くない、のだが...このタコよりも強いコモンの怪物や、"授与"によって簡単に5/5を乗り越えるクリーチャーを生み出すことが出来たため、初手で撮って嬉しいアンコモン、というわけではなかった。生まれた時代・次元を間違えたんだな...。見た目がゆでだこ、酢だこ感があって美味そうと思うのは僕だけだろうか。