Browse the Deck Vol.11「Death&Taxes」
タグ:Browse the Deck!, Death&Taxes, MTG, くーやん, デッキリスト, デッキ紹介, レガシー, 日下部恭平, 読み物こんにちは~!
この記事を皆さんが読んでいる頃には、フォーマット:レガシーにて行われるGPコロンバスおよびGPプラハがもう開幕しているかな?本戦真っただ中かもしれませんね。
筆者もアメリカで行われるGPコロンバスに参戦予定ですが、今週はそんなアメリカで大人気のデッキをご紹介!
「Death&Taxes」と呼ばれるデッキです。
日本ではあまり見かけないような気がしますが、アメリカではかなりの人気があるようです。
所謂ヘイトベアーと呼ばれるタイプのデッキで、キーカードである妨害能力を持った《スレイベンの守護者、サリア》を《霊気の薬瓶》や《魂の洞窟》(このレシピでは採用されていませんが)などで確実に展開し、
《不毛の大地》や《リシャーダの港》でマナを拘束してバックアップしながら、相手のデッキがフルパワーを発揮出来ないその隙に殴り勝つ、というデッキになっています。
また、基本的には白単ですので例えばこのレシピでは《平地》が11枚も採用されていて、レガシーで多く見る特殊地形を咎めるカードやそういった戦法で攻めてくるデッキ自体に強い構成にもなっています。
今回は新しく《変位エルドラージ》が採用された形が出てきましたので、個別にパーツを見ていきましょう!
4:《ルーンの母/Mother of Runes》
このデッキ唯一の1マナ生物ですが能力は非常に凶悪です。
決して「特にやることがないから」と言って殴りにいかないように(笑)
1ターン目に出して即時処理されなければ大きく勝ちが近づくので積極的に展開していきたいところですが、《霊気の薬瓶》と一緒に初手にあればそちらを優先しましょう。
4:《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
メインから様々なものに対処出来る優秀な生物です。
もっぱら《師範の占い独楽》を指定している気がしますが、各種プレインズウォーカーだったり装備品だったりその能力の対象に困ることはありません。
土地は指定出来ませんが、《真髄の針》と違ってマナ能力を止めることが出来るので《モックス・ダイアモンド》や《ライオンの瞳のダイアモンド》も止めることが出来ます。
4:《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
説明不要の序盤から終盤までいつ引いても強い2マナ生物です。
対戦相手がハンデスの入っているデッキを使っている場合はサーチしてきた装備品を落とされてしまうと意味が無くなるので、
《霊気の薬瓶》から相手のターン終了時に出して自分のメインで能力を起動して出せるようにするか、軽い《梅澤の十手》などをサーチしてきてそのままプレイするなど、ケアするようにしましょう。
4:《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
このデッキを一線級に押し上げた立役者です。
伝説のカードですが4枚採用されているので、即ち何よりも優先して2ターン目に置きたいカードです。
《カラカス》があればほとんどの相手は除去する手段が無いので、非常に厄介なカードですね。
1:《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
追加のサリアのような立ち位置で採用されていますね。
3枚ほど採用されているレシピもありますがこのデッキでは1枚に抑えられていますね。
3:《ちらつき鬼火/Flickerwisp》
モダンでも活躍のこのカード、3マナ飛行3/1と十分な戦闘能力を有していますが、真価を発揮するのは《霊気の薬瓶》と組み合わさってインスタントタイミングで出せるようになった時です。
相手のマリットレイジ・トークンを消し去ってもよし、自分の生物の除去避けに使ってもよし、《殴打頭蓋》をブリンクさせて細菌・トークンを出しなおしてもよしと様々なカードとシナジーがあります。
あまり実現することはありませんが、サイドの《封じ込める僧侶》と組み合わせると追放し続ける純粋な除去にもなります。
4:《変位エルドラージ/Eldrazi Displacer》
すでにスタンダード~レガシーまで絶賛活躍中のこのカード、エルドラージとは関係無いこのデッキでも4枚採用されています。
土地は沢山並びますし、後半はマナが余るのでデッキにも噛み合っていますね。
《ちらつき鬼火》と一緒で様々なカードとシナジーがありますし、ブリンクした生物がすぐに帰ってくることに意味がある場合も多いです。
例えば《石鍛冶の神秘家》の能力を起動→優先権を渡さずに《変位エルドラージ》の能力を石鍛冶を対象に起動→石鍛冶がタップ状態で戻ってきて装備品をサーチ→装備品をサーチ後、スタックに乗っている起動型能力を解決して場へ
といったような使い方も出来ますね。こちらもサイド後《封じ込める僧侶》と組み合わさると無双します(笑)
2:《コロンドールのマンガラ/Mangara of Corondor》
最初期のデスタクと言えばこのカードを4枚採用するところから始まりました。
近年は枚数を減らして1枚も採用されないレシピも多かったのですが、このレシピでは2枚採用されています。
主な使い方は能力をスタックに積んだ状態で《カラカス》でマンガラだけハンドに戻すことによって、相手のパーマネントだけリムーブする...《霊気の薬瓶》からマンガラ再展開、というテクです。
このレシピでは《カラカス》だけでなく《変位エルドラージ》でも似たようなことが出来るようになっています。
4:《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
説明不要ですね。最低限の除去は積んでいます。
4:《霊気の薬瓶/AEther Vial》
これも説明不要ですね。これを1ターン目に置けるか置けないかで、勝率が全然変わってきます。
このデッキでも相手の《ヴェンディリオン三人衆》を引き出させるために、手札に出せるカードが無くても相手のエンドに起動してみたりといった小技は「ゴブリン」同様に覚えておいて損は無いでしょう。
1:《殴打頭蓋/Batterskull》
1:《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
定番の三種の神器。
これも強力すぎて...特に説明するようなことはありませんね。
《真の名の宿敵》を出されたら《火と氷の剣》、といった具合に状況に応じてサーチしてきましょう。
4:《リシャーダの港/Rishadan Port》
4:《不毛の大地/Wasteland》
もはや《霊気の薬瓶》の入っているデッキにはこのセットも必要不可欠といったところでしょうか。
相手の展開を妨害しつつ、自分はマナを使わずとも薬瓶で展開出来るという詐欺臭い動きが可能です。
2:《ミシュラの工廠/Mishra's Factory》
このカードがこのデッキに採用されているのは珍しいですが、《変位エルドラージ》との兼ね合いで無色マナの出る追加の土地として採用されているのでしょう。
「奇跡コントロール」やプレインズウォーカーに強くなるので、とても良いアイデアだと思います。
2:《カラカス/Karakas》
このデッキでは2枚に抑えられていますが、マンガラとの兼ね合いもあるので3枚目の採用を検討しても良いかもしれませんね。
11:《平地/Plains》
レガシーで基本土地を10枚以上使うことなんてそうそう無いので、皆さん思い思いの《平地》でコーディネイトしてください(笑)
個人的なオススメはグルランド...とまではいきませんが、APACのひまわりです!(笑)
メインボードを見ていきましたが、パッと見て受けた印象以上に選択肢が多いデッキで、プレイングは非常に複雑です。
相手のアップキープやエンドに《霊気の薬瓶》絡みで動くことも多く、《リシャーダの港》の起動タイミングなどなど考えることが多いデッキです。
とてもやり込みがいのあるデッキなので、ぜひ気になった方は回してみて下さい!
サイドカードはいつも通りあまり触れませんが...一部のカードだけ触れておきましょう。
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2:《古参兵の武具師/Veteran Armorer》
まさかのカードチョイス(笑)
《霊気の薬瓶》から出てこれるため、《仕組まれた疫病》《夜の戦慄》のようなカードへの対策だと思いますが...自身が2/2のため《虐殺》のようなカードには2枚並べないと意味がな...。
2マナと軽いのがウリですが、《ヴェールのリリアナ》や《トーラックへの賛歌》を見越して《萎れ葉のしもべ》が採用されることもあるので、ここはメタや好みで変更して良いでしょう。
1:《大変動/Cataclysm》
サイドの定番になっていますが、スタンダードでもおなじみの《悲劇的な傲慢》の元になったカードです。
本家はなんと土地まで吹き飛ばし、プレインズウォーカーは問答無用で処理します!
これ1枚で圧倒的に不利な盤面をひっくり返すことが出来るので、お守り代わりに1枚いれておくのはアリですね。
ということでAdrian Throopさんの「Death&Taxes」を見ていきました!
白単と思えないような多彩な動きが魅力的なデッキですので、ぜひ一度使ってみて下さい。
細部もメタによって作り変えることが出来るので、相当なやり込みデッキのひとつだと思います。
レガシーで白を使うならこのデッキ!
最後に、今後機会があれば紹介しようと思っているこのデッキの派生形である「Imperial&Taxes」のレシピも載せておきます!
皆さんそれぞれの形を模索してみてください!
こっちもおもしろそう~!
それではまた次回お会いしましょう!