黒檀のツリーフォーク/Ebony Treefolk

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Card of the Day -今日の1枚- 2016/06/10

黒檀のツリーフォーク/Ebony Treefolk

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かつては3マナ3/3がそれだけで強かった。石器時代を経験したものにこそ語れる時代というものがある。《訓練されたアーモドン》すら、構築シーンでデッキに採用されていたことがある。ドリームキャストのゲームでは、ラスボス"絶対神アー"が展開してくるこの3/3にボコボコにされることすらある。《沈泥を這うもの》のようにデメリットを与えられたものまである。それですら、クリーチャーの質で見れば決して弱くはなかった。いかにクリーチャーが弱かったのかがよくわかる。後に《ネシアンの狩猟者》が登場して、シングルシンボル3マナ3/3デメリット何もなしが当たり前になって、マジックというゲームも確かなインフレを迎えているのだなと思ったり。

 

そんな3マナ3/3を有り難がっていた時代に、そのスペックでかつメリットとなる能力を備えているカードがあったら?そりゃ強く見えるよ。《黒檀のツリーフォーク》もそりゃあ強く見えたものだ。3マナ3/3、《恐怖》系の除去を寄せ付けない黒絡みで、黒と緑を1マナずつ支払えば+1/+1の修正を受けるパンプ能力持ちとくりゃあ、それはそれは強力に見える。ただでさえ対抗色のカードは珍しく、そういったビジュアル面でも強そうに感じられ、雑誌にてプレビューを見た時は随分強いカードがアンコモンで出るんだなと、驚いたものだ。またそこに、それを助長するコメントが掲載されており、僕の中では《魂売り》とこれで黒緑ビートダウンを組む!という決意が高まっていた。

 

で、発売当日。《魂売り》はパックから2枚、《破滅的な行為》も1枚出た。そして《黒檀のツリーフォーク》は70円かなんかで売っていたのでアリガタヤーと購入して4枚にした。《ラノワールの荒原》は地道にトレードで数枚手に入れたりして、《ラノワールの死者》なんかも入れて、さあ緑黒ビートダウンの完成だ!

 

これがまあ、回してみると...ツリーフォークが大して...強くない。なんとなく3マナ3/3ではあるが、相手の《ブラストダーム》なんかと向き合っても何もできないし、パンプしようもんなら手札に戻されたり除去されたりでテンポ取られまくりの悲惨な目に合う。こっちの《破滅的な行為》にほぼ確実に巻き込まれて朽木となる。これ、もうクリーチャーは《魂売り》に絞って、コントロールデッキにした方が強いな。その結論に達して、黒檀君はファイルの肥やしとなった。

 

それから10数年後...あるおじさんと生放送中にこのカードの話に。このカードは強い!というレビューを記した男・黒田正城氏である。「いや~あん時は騙されましたよ~あのカード使っても全然勝てなかった(笑)」なんて話題を振ると「あ~そうなんや、俺結局1回も使わんかったわ(笑)」...え?こんなことって許されるかね?根に持つよ~これは!ツリーフォークだけにな!

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