オドゥノス河の底さらい/Odunos River Trawler
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Odunos River Trawler, オドゥノス河の底さらい, 岩SHOW, 神々の軍勢Card of the Day -今日の1枚- 2016/06/24
オドゥノス河の底さらい/Odunos River Trawler
オドゥノス河の底さらい/Odunos River Trawler
川というものは何かを隔てるもの。こちらと向こう岸では別の領土・別の国。人と人を物理的に隔てるものでもある。天の川とかね。故に古来から、世界各地の文明でこの世と死後の世界を隔てるものとしての川というものが語り継がれている。三途の川なんかまさしくそうで、渡ってしまうともうこの世には戻れないなんて話はどこでも聞くことが出来る。
マジックの世界でもそういう川はあるだろうか。おそらくは、次元テーロスに流れるオドゥノス河がそうであろう。この次元にはポリスと呼ばれる都市国家が大小存在し、人間達がそれぞれの神を信仰しながら暮らしている。それらの年の中にはネクロポリス、所謂「死滅都市」というのもあって...ここには人は住んでいない。アスフォデルやオドゥノスがそれだ。では何が住んでいるのかと言うと、かつて人だったもの・アンデッド達だ。この世界では死者は金色の面をつけて彷徨うものとなる。オドゥノスを流れる川、その名もオドゥノス河では、そこに沈む死者とそれを引き上げる死者の姿を見ることが出来る。今日の1枚は《オドゥノス河の底さらい》。テーロスの死者と生者の世界を分かつ川に現れるゾンビの能力を紹介しよう。
3マナ2/2のゾンビで、戦場に出た時にエンチャント・クリーチャーを墓地から手札に戻すというアドバンテージ獲得能力を持っている。戻せるクリーチャータイプを絞ったことで、《グレイブディガー》に比べて1マナ安くて同質のアドバンテージを得られるクリーチャーに仕上がっている。このカードが属するテーロスブロックはエンチャント・クリーチャーで溢れているので、適当に相討ちを取っていって美味しくクリーチャーを回収しよう。"授与"持ちを回収できればウハウハだ。そのままこの底さらいにその授与持ちをオーラとして貼りつけることも出来てお得だ。
さらには、白マナを支払って生け贄に捧げれば、墓地からエンチャント・クリーチャー回収をおかわりだ。1枚のカードで手札が2枚増えるのだから、お得と言える。このカードが収録されている『神々の軍勢』では、アンコモンのクリーチャーにそれぞれ自身の色から見て対抗色にあたる色のマナを支払うことで起動できる能力を持ったものがいてサイクルを形成している(青だけは例外)。いずれも地味目でシブい能力の持ち主であり、この底さらい以外も構築シーンで活躍することはなかった。
イラストではゾンビに回収してもらおうと手を伸ばすゾンビという、割と不思議な構図を見ることが出来る。まるで潮干狩りのような光景であるが、遭遇するとブルっちゃうだろうな。