フェアリーの大群/Cloud of Faeries
タグ:Card of the Day, Cloud of Faeries, MTGシングル, ウルザズ・レガシー, フェアリーの大群, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2016/07/11
フェアリーの大群/Cloud of Faeries
ヤツらは群れでやってくる。大抵のホラーとかパニックものだと、2では怪物や敵が複数に増量して襲い掛かってくるようになるもの。「エイリアン」とかその先駆けですね。1体にはもう対処できた過去がある→ならば群れ!という寸法なのだろうが、これをジェイソンやレザーフェイスが踏襲しなくて本当に良かったなと(当たり前か)。『異界月』ではエルドラージ達が戦乱のゼンディカーブロックに引き続きその次元侵食能力を披露し、イニストラードを取り込まんとする。ナヒリによって召喚されたエムラクールは、この次元の住人をエムラクールという1つの群れに作り替えていく。さながら、「遊星からの物体X」である。意識していないとは言わせないぞぉってなもんであるが、さあ僅かな生き残りとゲートウォッチは、この次元を崩壊の危機から救うことが出来るのか?「ヤツらは群れでやってくるウィーク」!いってみよう。
《フェアリーの大群》は、イラストを見るに言うほど群れでいるわけじゃないけども、複数のフェアリーが1体のクリーチャーとして戦う姿をカード化したものだ。初めてこのカードを見たのはマジックを初めてそれほど時間が経っていない頃、『ウルザズ・レガシー』が発売された初日。おもちゃ屋の店頭に陳列されていた新セットのブースターパックに構築済みデッキ。当時、基本土地すらも貴重だった僕らにとっては、この構築済みデッキというものは大変ありがたいものだった。小さい冊子でデッキの組み替え方とかも載ってたしね。このレガシーの構築済みでは、《ファイレクシアの疫病王》のイラストにそそられて「ファイレクシア強襲」を買ったわけだが、友人の買った「時間流出」も気になるところ。パッケージに描かれた、この《フェアリーの大群》が気になってね。黄色い皮膚に青いとライバルタトゥーのような紋様が入ったフェアリー達が無表情で飛翔している。その眼下にはウェザーシードのパワーストーンと魔術師の姿も見ることが出来る。どういったシーンなのか、ちょっとワクワクする。引き込む力の強いイラストと言えよう。
カードとしては、2マナ1/1飛行というなんともフェアリー感のあるスペックではあるが、問題はこれが戦場に出た際の誘発型能力。あなたがコントロールする土地を2枚アンタップするということで、実質タダでプレイすることが可能だ。0マナ1/1飛行と聞けば、無茶苦茶強いわけで。青ということで、カウンターを持つ色が0マナでクロックを用意できるのは大変魅力的である。2ターン目にこれを出しつつ、《対抗呪文》を構えるなんて最高。あるいは《ブーメラン》を相手の土地に撃ち込んでも良いね。無茶苦茶しよるわ。2/3飛行で同じく実質0マナの《流浪のドレイク》の5マナに比べると、使いやすいことこの上ない。
相性が良いカードは言わずもがな《High Tide》。これで《島》から出るマナを2倍にしたら、《島》2枚から4マナ出してこれを唱えて《島》を起こしてまた4マナ得て、マナブーストになる。更に《断絶》で戻してマナが伸び、これを再度キャストしてマナが伸び、《時のらせん》に繋げて...という動きは一度体験してみてほしいね。勿論、溢れたマナで最後は相手のライブラリーを引ききらせる値の《青の太陽の頂点》を叩き込もう!オマケのようなサイクリング能力も、このチェインコンボにおいてはマナはあるけど手が止まってしまう、なんて時にカードを引きに行けるのでないよりはずっと良い。
これを2ターン目に全力で3体展開してきた友人に対して、《仕組まれた疫病》を唱えるのは実に、実に気持ちが良かったなぁ...在りし日を思い出させてくれる、素敵なカードである。