残虐無道の裂け目ワーム/Ravaging Riftwurm
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Ravaging Riftwurm, 未来予知, 残虐無道の裂け目ワームCard of the Day -今日の1枚- 2016/09/13
残虐無道の裂け目ワーム/Ravaging Riftwurm
日本に帰ってきてまず感じたのが、恐ろしいほどの熱気だ。ムワァッと、気温も湿度もむせかえるような不快感に満ちたもので驚いた。シアトルはすっかり秋の空気だったので、落差にノックアウトされながら帰宅したものである。残暑...というかこれはもう残忍・残虐・残酷の域。今週はこれをテーマにしよう、「残忍・残虐・残酷ウィーク」だ!よくわからない開幕はイツモノコトデアル。
1番バッターはこのカードこそ相応しい。《残虐無道の裂け目ワーム》。すごい名前でしょ。裂け目ワームについては、『時のらせん』の設定を知っていればまあわかる。『時のらせん』『次元の混乱』『未来予知』の背景世界において、ドミナリアはかつてない危機にさらされていた。この次元は度重なる魔法戦争により疲弊し、あちこちに過去や未来、異なった時間軸の世界と繋がる裂け目が出来てしまっている。それを越えてやってくるもの、自然現象などの1つとしてこのワームもカウントされているのだろう。イラストにも見られる、赤・ピンクのリング状のビームが裂け目に関わるものの証だ。
しかしまあそちらは良いとして、残虐無道というのが気になってしょうがない。ワームに対して無道呼ばわりって、そもそも何かしらの道義があるのか?残虐無道呼ばわりするなら、まっとうな道を歩んでいるワームも見てみたいと思ってしまうが...このカードが出た時点で既に《残虐無道の群れ》というカードが存在しており、それと同様に「Ravaging」という単語を英名に持つがゆえにテンプレ翻訳されてこのような形になったのだろう。結果として、まあ面白いし忘れられない名前になったからそれで良しとしておこう。
このワームは裂け目から出てきたとあって、しっかりとそのフレイバーを伝える能力を有している。消失がそれだ。消散の焼き直しというかリメイク能力であり、書かれた数字の数だけ時間カウンターが乗って戦場に出て、アップキープごとにこれを失っていく。カウンターが0個になったら即生け贄。消散はまだそこから1ターン耐えるが、消失はすぐさま去ってしまうという点で能力が差別化されている。このワームの消失は2。即ち、出して次のアップキープに1個取り除いて殴って、次のアップキープを迎えると...死亡してしまう。故に3マナで6/6という破格のスペックが与えられている。
しかしまあ、なんとも使いにくい。ということで、往々にしてこれを唱える際にはキッカーが支払われる。4マナ追加で払えば、寿命は3ターン伸びる。こうなれば7マナ6/6で賞味期限付きと、あらら大して強くない。帯に短しなんとやらというやつだが、3マナか7マナという可変的なコストを与えられたが故にカードパワー自体が下がってしまうというのはしょうがない。むしろ3マナで唱えて、戦闘要員として戦場に残り続けなくてもなんらかのアドバンテージを稼ぎ出す、コンボパーツ的な運用を考えてみてはどうだろう。《伏魔殿》や《古霊の踏み行く処》を誘発させたり、色々と出来る仕事はありそうだ。カジュアルマジックのお供にどうぞ。