岩SHOW マジック：ザ・ギャザリング『兄弟戦争』プレビュー
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兄弟戦争。それは次元ドミナリアに生まれた最高の工匠、ウルザとミシュラによる機械の軍団を用いた決戦。この運命の兄弟が生まれた年をドミナリアの暦では0年とする。
兄弟戦争は30年以上続き、64年に決着がついた。シェオルドレッドの侵攻を受けカーンが拉致された『団結のドミナリア』現在が4562年。とてつもなく昔々の物語、もはや太古の神話の領域だ。
この戦争の決着を受けてウルザはプレインズウォーカーとして目覚める。爆発により肉体がはじけ飛ぶ中、《マイトストーンとウィークストーン》がウルザの眼窩に収まり、それによって肉体が再生し次元を渡る力を持った至高の存在へと生まれ変わったというわけだ。
このドミナリア、ひいては多元宇宙全体のその後の運命を決定づけた一大イベントを舞台に、今の時代を生きるプレインズウォーカー達が答えを求めて時を越える...かつてファンが脳内で膨らませていた妄想のようなセットが『兄弟戦争』だ！
今回もウィザーズ・オブ・ザ・コースト様からBIG MAGICにご依頼いただいた同セットのプレビュー、光栄にも務めさせていただきます私岩SHOWは、マジックとの出会いが『ウルザズ・サーガ』。
このサーガと続く『ウルザズ・レガシー』『ウルザズ・デスティニー』の3部作は、僕自身にとっての原体験であり、どうしてもこの時代のことが忘れられないままマジックを続けていた。
毎年マジックの今後のリリース予定の発表が迫るたびに、いつも「ウルザの時代のリメイクを出してくれ！」と何かに憑りつかれたように発言していたのだが、まさかそれが本当の本当に実行されるとは...
そしてそこに収録される新カードを紹介させていただく機会を得られるなんて、24年前の自分に告げても意味不明だろうな。
古き時代を知る者は色々なものが懐かしさに浸れる。過去のセットや背景ストーリーを知らない若きプレイヤー達にはこれを機に古き時代を知ってもらえる、そんな最高のセットになりそうな『兄弟戦争』、今回プレビューで紹介させていただくカードはこれだ！
《小隊分配機/Platoon Dispenser》 ⑤
アーティファクト・クリーチャー 構築物 神話レア
あなたの終了ステップの開始時に、あなたがこれでない2体以上のクリーチャーをコントロールしている場合、カード1枚を引く。
③W：無色の1/1の兵士・アーティファクト・クリーチャー・トークン1体を生成する。
蘇生 ②WW
4/6
神話レアのアーティファクト！しかも自身は無色でも、能力のマナの支払いに白を要求する構築物...これは既に発表されている《高波エンジン》と共通するものであり、5色に存在するサイクルの一つなのだろう。
構築では勿論その色で使う前提になるが、リミテッドでは色が合えばとりあえずクリーチャーとして投入できる便利なカードとしてお世話になりそうだ。
《小隊分配機》は5マナで高タフネスと、盤面を固めるデッキ向きのスペックを持っている。相手の攻撃を通さないように睨みを利かせながら、クリーチャーの数が並べば能力が機能してくる。
2体以上他のクリーチャーがいればドローで、さらなるクリーチャーや除去、膠着した盤面を打破する要素を引き込める算段が立つ。
そしてこのドロー能力を誘発させるための頭数は自身のもう一つの能力で賄える。兵士トークンを生成するものだが、たかが1/1と侮るなかれ。
兵士というタイプが偉く、《雄々しい古参兵》によって強化される！同じ色で噛み合っているので無理なくデッキが組めるのも嬉しいところだ。
他にも無色の兵士トークンを生成するカードは存在していそうなので、スタンダードで兵士デッキが躍進するかも？アーティファクトのカウントも増えるので《魅知子の真理の支配》とも好相性。アーティファクトばら撒きデッキという可能性もあるね。
この《小隊分配機》には第3の能力もある。蘇生だ。
墓地から戦場に一時的に戻るものだが、これまでは黒を中心に青と赤が持っていた能力だ。
白と黒が混じりあった《不吉な儀式の僧侶》もこれを持ってはいたが、純粋な白単色で蘇生とは...
蘇生能力の英名はUnearthで、これには発掘するなどの意味があるので、フレイバー的には古の戦場で破壊され砂に埋もれたマシンを掘り起こし、強引に最終起動させるという感じかな。
マナはたっぷりあるが戦場には何もない、という状況でも墓地からガシャッと蘇って攻撃してトークン作ってドローも提供して去って行く...最後の雄姿、見事なり。
能力の起動にはマナがかかるカードではあるが、そこは解決策としてパワーストーンというものがある。
《生けるレガシー、カーン》が量産するトークンの有効な使い道であり、また『兄弟戦争』には《マイトストーンとウィークストーン》の他にもパワーストーン関係のカードが収録されることが『団結のドミナリア』時点で明かされているので、今後のプレビューで公開されるものに期待が高まるね。
最後にこのカードのフレイバーテキストを。
「あの、ドスドスガチャガチャって音が聞こえるか？ 俺たち、助かったぞ。」ウルザの兵士、アニ
映画のワンシーンみたいでカッコいいぜ～戦場に救援にくる巨大構築物！そこから飛び出す機械の兵士たち！
テンションが上がる光景をイメージしながら、『兄弟戦争』の発売日、11月18日(金)を待とう。11日から17日まで開催されるプレリリースに参加するのも忘れずに！
購入もイベント参加も、大阪・名古屋・東京の方は是非BIG MAGICで！お近くでない方は当サイトbigwebから今すぐ予約だ！
それじゃあ、4500年前の戦地にてお会いしましょう。
